2018年度活動報告

本年度の活動内容

　本校は，「確かな学力をそなえ豊かな心をはぐくみ 心身共にたくましく 成長する児童の育成」を学校理念として，ＥＳＤを，「環境領域を中心として，身の回りの環境から課題を見つけたり，事象を関連付けて考えたりすることができるようにし，教科で培った知識や技能を活用し，よりよい解決の方法を考えていく学び」と捉えている。そして，ＥＳＤの実践を通して持続可能な社会づくりに関わる課題を解決するための力（批判的に考える力，計画を立てる力，多面的・総合的に考える力，コミュニケーションを行う力，他者と協力する態度，つながりを尊重する態度，進んで参加する態度）の育成を目標とした。
具体的には、生活科，総合的な学習の時間，学校行事を柱に、①自然に係わる活動、②防災に係わる教育、③産業に係わる学習、④まちづくりに係わる学習を行った。

① 自然に係わる活動

　４年生の総合的な学習の時間では，学区内を流れる神山川に目を向け，川の環境を知るために水生生物調査を行った。実際に川に入ると多くの生き物を見つけることができ，見つけた生き物を通して自分たちが住む町を流れる川がきれいであることを確認できた。
② 防災に係わる教育

　３年生の総合的な学習の時間では，グループ毎に町散策をして危険箇所を見つけ，その情報を友達と共有した。特に注意が必要なことを一つの地図にまとめ，防災マップを完成させた。完成した地図を地域の人に発表し，地域の人への安全を呼びかけることができた。
③ 産業に係わる学習

　５年生の総合的な学習の時間では，ふかひれの加工を行っている地域の加工工場を訪れ，商品作りの工夫や安全への配慮等について教えていただいた。それをもとに，地元でとれた食品を生かしたお弁当のメニューづくりに取り組んでいる。
④ まちづくりに係わる学習

　６年生の総合的な学習の時間では，これまで学習した環境や防災，水産業等をもとに，気仙沼のまちをどのようにしていきたいかを考え，プレゼンテーションソフトを活用してまとめを行った。既習内容の他に，観光やファッションなど自分の興味のある分野についても他の都市と比較し，要素を取り入れながら，自分達が暮らすまちをどう発展させていきたいか考えることができた。

来年度の活動計画

　これまで同様，生活科，総合的な学習の時間，学校行事を活動の柱としてESDを推進していく。その際，ESDの理念やSDGｓの観点に照らし合わせてこれまでの活動を見直し，教師も児童も学年のつながりや到達点を意識ながら活動を進めていけるようなカリキュラムを再考していきたい。各学年での取組や地域人材については充実してきているので，学年間のつながりや小中連携の視点からも活動内容を見直していく。ESDの推進にあたっては，校内研修等を通して，教員内で十分な共通理解を図りながら，充実した学習活動が進められるよう務めていきたい。