2018年度活動報告
本年度の活動内容
世界遺産・地域の文化財等, 食育
基本的な考え方
自ら考え、判断し、行動する児童の育成をめざして、これまで取り組んできた地域、自然環境、伝統文化についての実践を発展させ、身近な人やものとのかかわりや体験活動を通して、持続発展教育の実践に取り組んでいく。
3年生「めざせ!和菓子はかせ!」
金沢には和菓子屋さんも多く、和菓子の消費量は日本一である。また、小坂校区にも和菓子屋さんがいくつもある。子どもにとっては、身近な存在ではあるが、詳しく分からないものでもあった。〈どんなときに和菓子を食べているかな〉、〈どうしてこんなにたくさんの和菓子が食べられているのだろう〉という課題意識から学習が進み、「どんな和菓子があるのか」、「行事と和菓子の関係」などを調べていくこととした。また、実際に上生菓子を食べることを通して、和菓子のおいしさや見た目の美しさに感動し、「どうやって作るのか」に興味を持つこととなった。そして、和菓子職人をゲストティーチャーとしてお呼びし、和菓子作りを体験した。職人さんの技を見て、真似しながら和菓子を作ることを通して、和菓子作りの楽しさや難しさ、職人の技の高さを感じることができる機会となった。
これらの学習を通して、地域には素晴らしい文化があることを実感することができた。また、職人さんや和菓子と関わることで、地域への愛情と誇りを持つことができた。
4年生「金沢の文化を身近に感じよう」
4年生は、「伝統息づくまち金沢」の文化をもとに金沢を学び、考えた。近年北陸新幹線開通を機に、金沢箔が多くのメディアで取り上げられている。子ども達の関心が高い金沢箔だが、それぞれの家庭にも金沢仏壇などの形で取り入れられていることに驚いていた。そこで、箔座へ行き、職人の技を見学すると共に、インタビューを通して、金箔の材料・行程・用途や種類・今後の課題などを学ぶことができた。そして、華やかな金沢箔が和紙や漆器などともつながり合っていることから、他の伝統工芸品についても追求し、新聞にまとめた。これらの活動を通して、長い歴史とそれを受け継いできた職人の技に支えられた金沢の伝統工芸品を誇りとこれからも伝統を守りたいという心をもつことができた。
5年生 「金沢の食文化を調べ知る」
金沢市の食文化として、大きく3つについて調べ、それを基に自分たちの食生活や地産地消について考えた。その3つは、「加賀野菜」「小坂レンコン」「郷土料理」である。特に、小坂地区は今なお小坂レンコンを栽培している農家も多く、身近にある食物である。そこで、調べるだけでなく、中庭のレンコン田で、実際に栽培を体験しながら、学習を進めた。味、栄養、歴史、調理方法、栽培地域など様々な特徴を調べ、小坂レンコンのおいしさの秘密は、土や水、鍬掘りにあることに気付くことができた。地域の農家の方に教えていただきながら、植えたり掘ったりした体験は、土に足を取られ、手探りの作業も多く、児童にとって楽しくもあるがきつい作業であった。しかし、その作業にかけた時間と手間が味につながり、食べる人に喜んでもらえるレンコンになることを学ぶことができた。そして、小坂レンコンのおいしさの秘密や栄養、調理方法といったことを、バザーで地域の方々に発信することができた。
さらに、社会科でも学習してきた地産地消について、5年生の保護者の方の協力を得ながら実態調査を行い、地産地消を促進する取り組みを調べ、金沢の食文化とともにまとめることができた。
(4)6年生 「生きる ~小坂に生きる私たち~」
金沢は、歴史都市第1号に選ばれるなど、歴史的な町並みや建造物が数多く残り、前田利家など、歴史上の人物とゆかりが深い都市でもある。それよりもずっと古い時代に目を向け、<小坂地区の古墳はどのようなものだったか>という課題を持ち、調べた。実際に八塚山古墳群に探検に行く、地元の御所町や公民館の方々が作成した資料を調べる、神谷内古墳群についての説明会に参加するなどの活動を通して、小坂地区の古墳群について理解を深めた。
一連の学習を通して、児童は古代の小坂の歴史について知ることができたと同時に、地域の素晴らしさと愛着を持つことができた。
来年度の活動計画
1年生 「むかしあそびをたのしもう」
地域のお年寄りをゲストティーチャーとして迎えし、伝承遊びを体験する。
2年生 「どきどき わくわく まちたんけん」
地域にあるお気に入りの場所を探検する
「もっと なかよし まちたんけん」
校区の公共施設や様々なお店を探検し、働く人の願いを知る。
3年生 和菓子体験
4年生 金沢の伝統文化
5年生 加賀野菜
6年生 金沢の歴史 地域の昔・今・未来