2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

国際理解, 平和, その他の関連分野

当校は「高い志を持ち、自らの夢や目標に向かってチャレンジする生徒を育て、地域社会・国際社会に貢献する有為な人物を育成する」を学校理念としている。このESDの実践を通して、文武両道をめざした特別活動の活性化に努め、国際理解教育の充実・深化を図り、保護者や地域に開かれた学校づくりを努めるための育成を目標とした。

具体的には生徒会活動と国際理解教育を柱にし、①奉仕に係わる活動と国際理解に係わる教育を行った。

 

①奉仕に係わる活動

 生徒会を中心に全校生徒に働きかけ、生徒の自主性と奉仕の心を養うと同時に、課外活動を通じて地域に貢献する目的で行った。様々な活動があるが、主だったものは以下のとおりである。

・校外清掃:各学期、学年ごとで通学路周辺を清掃。

・オープンスクール案内係:年3回行われるオープンスクールで、生徒会・生徒有志が案内係を務め、1グループ40名程の中学生や保護者を案内しながら学校生活を説明した。

・沼田公民館主催「沼田町ふるさと祭り」参加:ダンス部と茶道部を中心に日頃の部活動の成果を地元町内会で披露し、交流を持った。

・伴学区町内会連合会主催 令和元年度伴学区クリーン作戦(一斉清掃)参加:当校周辺の町内会と連携し、清掃活動を行った。

・「広島市成人祭」運営スタッフボランティア

・フレンドリーブリッジ(卒業生のグラウンドシューズ・体育館シューズを回収し洗った後、ガンビア共和国・ザンビア共和国・ルワンダ共和国に送るボランティア)に参加した。

以上の活動を通して、通学路の清掃活動を継続的に行うことで、奉仕の心や美化の意識、愛校心が高まり、地域の行事に積極的に参加することで、地域住民の方々と良い交流ができている。さらに今年度は、地域ボランティアから広島市のボランティアに参加することで、活動の幅を一層広げることができた。このような活動を続けていくことで、徐々に生徒の方から意欲的に奉仕活動や学校行事に参加する姿勢が生まれてきている。

 

②体験活動の推進

727日(土)と28日(日)に本校の生徒3名がJICA中国主催の高校生国際協力体験プログラムに参加した。中国5県から44名の高校生が集まり、2日間にわたって様々なワークショップを体験しながら、異文化を知り、異なる価値観を持つ人々と共生できる「グローバルな社会」について学んできた。

1日目は「異文化」について考えたり、自分自身を振り返りながらSDGsや発展途上国の抱える問題やその背景・原因を知ることが中心で、最後には2日目の大きなテーマとなる「難民」について考えるワークショップなどがあった。どのグループもすぐに打ち解け、活発な意見交換を行っていた。

2日目は「いのちの持ち物けんさ」というワークショップが行われ、難民の気持ちになる展開から、難民役の4人の教員から現状や抱えている問題を聞き出し、グループでどんなことができるかアクションプランを作成するものであった。どのグループも試行錯誤しながら最終的には模造紙にまとめて、発表した。

この2日間のプログラムで、どの生徒も目を輝かせながら活動し、視野が大きく広がったのではと感じた。

 

国際理解に係わる教育

毎年行なってきたイングリッシュキャンプを8月2日から3日で行った。今年度はカケハシ・プロジェクトで来日したアイオワ州の高校生22名と合同で実施し、2日間の交流となった。

8月2日(金)午前9時前にアイオワ州の生徒・教員が到着し、大会議室で対面式が行われた。校長の挨拶や教員の紹介の後、お互いのバディ(2日間のペア)を探すワークショップやクラブ体験、そして校内見学などがありました。特に剣道部の見学では、実際に竹刀を持って打つ練習をしたり、アイオワの生徒1人が実際に防具をつけて、剣道部の生徒と打ち合いをする場面もあり、充実した内容となった。芸北文化ランドでは様々なワークショップが行われ、日本語や英語を交えながら活動をした。翌日昼食を食べるレストラン探しや、平和公園のリサーチ、さらには休憩時間にかき氷や夜の花火大会を通して、さらに仲間作りができたようだった。

8月3日(土)は原爆ドームや平和公園、平和祈念資料館での研修であった。広陵生がバディに説明をしながら一緒に見学し、伝えられないことも多々あったようだが、どの生徒も一生懸命頑張っていました。

午後から県民文化センターに集まり、振り返りやおりづるを作成し、おりづるタワーを訪問した。その後1時間程度自由時間を過ごし、午後4時前に原爆ドーム前で解散式をおこなった。

早い段階でバディ制度を取ったため、取り残される生徒もおらず、どの生徒もしっかりコミュニケーションを取っていた。何より生徒にとって、かけがえのない体験ができたことが一番であった。

来年度の活動計画

来年度も本年度取り組んだESDに関する内容を精査しながら行っていくが、ESD推進部としては大きな柱を以下のように立てていく。

① 学校行事の満足度を高める

② 生徒会各委員会の活動を活発にする

③ 部活動の参加率の向上を目指す

④ 中国大会、全国大会の出場を目指す

⑤ 海外プログラムの進化を図り、異文化理解と語学に対する関心を高める。