2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

平和, 人権, 福祉, 減災・防災, 健康

本校は,「時代の変化に対応できる力と豊かな心を持ち,たくましく未来を拓く生徒の育成」を学校教育目標として,ESDを変化の激しい未来に向けて自らの進むべき道を切り拓くことができる力と心を育む教育と捉え,ESDの実践を通して未来を拓く力の育成を目標とした。
 具体的には,東日本大震災とその教訓を学び,復興を支援し、自らの地域の防災・減災を担い,そして地域に貢献する活動を柱に,①中学生が主導する住民参加型の地域防災訓練に係わる防災教育 ②中学生による地域貢献に係わる活動 ③いじめ抑止教育とマインドフルネスに係わる学習を行った
 ①中学生が主導する住民参加型の地域防災訓練に係わる防災教育
 今年度は1,2年生と住民が避難者役となり,3年生が①避難所開設・運営、②救急救護、③活動取材,④炊き出し調理・配給、⑤避難誘導、⑥対策本部の6班に分かれて地域防災訓練を開催している。さらに訓練後には,生徒会が気象台や防災サイエンスショーによる講演を開催している。これらの体験活動により,防災・減災の知識やスキル、行動を取得し,地域防災力を担う人材が育まれ,生徒は”支えられる人から支える人。支え合う人へと心と姿勢を変容している。
 ②中学生による地域貢献に係わる活動
今年度も8月末の日曜日には全校生徒がそれぞれの地区に分かれ,住民や小学生と一緒に学区内地域清掃を行っている。吹奏楽部は,市民センターや地域の祭りなどで積極的に演奏を披露し,家庭部は幼児向け講座「つくって遊ぼう」、「つくって食べよう」,科学部は小学生向け「科学教室」を市民センターや児童館で年に数回実施している。さらに本校学区内の3つの小学校が開催する防災訓練や運動会などの学校行事などで自主的かつ積極的に奉仕活動を行った。
 ③いじめ抑止教育とマインドフルネスに係わる学習
 ここ数年仙台市内で自死事案が相次ぎ,本校においてもいじめ問題は最重要課題となっている。このため本校では,数年前から早稲田大学と共同研究し,いじめ抑止教育と心の育成を図るマインドフルネスを実践研究している。今年度も,平成帝京大学から中村先生をお招きして,いじめ防止プログラムであるロールプレーイングの実践を1年生で行った。指導・助言を頂きながら大変有意義な研修であった。本校では,この共同実践を通して,いじめ発祥自体を抑止する教育と苦悩・苦難を耐え抜く心を培う教育実践している。この効果や成果等大学を含めて検証を支援組織を継続的に行っている。

来年度の活動計画

 平成31年度の活動計画は,本校での中学生が主導する地域防災訓練を引き続き,中学生が実践したり,生徒会が防災教育シンポジウムや講演会を開催する。さらに生徒や教師が「学習成果を発信」し,実践としては昨年度の活動計画が不十分であったボランティアスピリットやESD大賞に応募したり,ジャパンレジエジリエンスアワードに応募したりするなど,積極的に外部との発信とその評価を受ける。
 また,「実践を評価する」においては,実践後のアンケート調査や宮城教育大学等の専門的立場の方々から第三者評価を受け,実践内容とその方法等の改善と工夫を生徒と教員が共に考えていきたい。以上の年間の活動計画を,平成31年度は実施する方向である。