2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困, その他の関連分野

本校では、「自分 友だち 社会の幸せをつくる子ども」との学校教育目標を掲げており、ESD を柱に学校教育目標の達成に向けて尽力してきた。特に、総合的な学習の時間、生活科の実践においては、長年にわたって積み重ねてきた経緯があり、その成果は内外共に高く評価されている。
この 3 年は、「子どもと教師の変容を促す効果的なリフレクション研究」とのテーマ設定の下、リフレクション(Reflection 以下、リフレクション)を取り上げて重点研究を行っている。リフレクションは、OECDが定める国際標準の学力であるキー・コンピテンシー(資質・能力)の核心であり、「The Learning Framework2030」には、リフレクションが位置付けられている。また、ユネスコの「自分自身と社会を変容させるための学び」の特徴を表すキーワードでもある。
ユネスコが定める重点分野の「持続可能な開発および持続可能なライフスタイル」の育成に当たって、児童自身が、自らの思考と行動を省みて変容を続けることは、持続可能な社会の実現に向けて、欠くことできない能力であろう。
学校教育目標とESDを通していく育成したい資質・能力とのつながりにおいて、本校では「幸ケ谷小学校で育てたい資質・能力表」を作成している。系統性を明確にして、各発達段階の目指すべき子ども像を明らかにした。発達段階が系統立てられていると共に、「学校教育目標」、横浜市の教育が育む力(知徳体公開)」の5つの視点、ユネスコが示した「ESDの学習の柱」の3つの視点との整合性が図られている。この表は作成後、見直しを適宜図っている。本校のESD実践の一つの視点となっている。
本年度は、横浜市のESD実践校が取り組む「変容の視覚化」に焦点を絞り、リフレクション実践を共有化することに力を入れて、この資質能力の育成に向けて取り組んできた。 児童のリフレクションを深める実践には様々あるが、ある学級はPMIなどの思考ツールを用いて行い、またある学級では、ポートフォーリオを積み重ね共有化することを意識して実践を重ねた。
本校の研究では、児童の変容だけでなく、教師自らがリフレクションを積み重ね変容することも目的としている。研究会だけでなく、協同的なリフレクション実践の場を設けて定期的に業務の改善を見直す場も設けてきた。こうした積み重ねの変容は多くの教職員、地域の人々が感じている。引き続き、学校教育目標の達成に向けて取り組んでいきたい。

来年度の活動計画

・業務改善
主に、本年度も職員室リニューアルと業務改善を中心に活動を進めた。「児童にとって幸せな学校は、教職員にとっても幸せな職場でなければいけない」との考えのもと、引き続き、改善に取り組む。

・授業改善
一人が一授業を提案し、授業実践の改善や教職員の協同的なリフレクションの場を産むことができるよう取り組んできた。
単に欠点を指摘し合い、手法の改善を目的とした研究会ではなく、お互いのつながりを育むような研究会、学校づくりに寄与できる運営を目指していきたい。