2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困

本年度はコロナショックという未曽有の事態の中で、「持続可能な社会の創り手」、「SDGs達成の担い手」の育成にいかに取り組むかを全教職員で模索する日々であった。本年度、本校では、「幸ケ谷小学校で育てたい資質・能力表」を作成し、系統性を明確にして、各発達段階の目指すべき子ども像を明らかにしてきた。「資質・能力表」を活用しながら、昨年度に続き「子どもと教師の変容を促す効果的なリフレクション研究~自分、友だち、社会の幸せをつくる資質、能力の育成~」とのテーマで児童と教職員のリフレクション(Reflection以下、リフレクション)の実践に取り組んだのである。リフレクションは、一般的には「振り返り」と訳され、OECD(organistation for Economic Cooperation Development 以下、OE CD)が定める国際標準の学力であるキー・コンピテンシー(資質・能力)の核心である(ドミニク:2006)。また、ユネスコの「自分自身と社会を変容させるための学び」の特徴を表すキーワードでもある(曽我:2018)。ここでは、重点研究で焦点を当てた児童と教師のリフレクションの2点について例を挙げて紹介する。

1 児童のリフレクション
ある学級では「持続可能な横浜の海とは?」との問いへの応答を考えることで、児童の変容を明らかにするリフレクションの試みがされていた。主に総合的な学習の時間を使って、単元の終末ごとに、この問いへの応答を考えながら児童たちは学習を続けた。そして、海の大切さを地域へ伝えるために、学校に壁画を作成する実践が行われた。壁画作成では校内外の多くのつながりが生れた。児童たちはそうした出会いを胸に刻みつつ、先の問いへのリフレクションを重ね、海への愛着を深めると共に、海の清掃活動に進んで日常から関わるなど行動にまで変容が見られた。
教職員では、授業研究会などを使って授業者の内省を深めていく取組がされたÞ。授業者のリフレクションの深まりを聞きながら、参観者は授業者の思いや思考の揺れを意味付けすることで、自身の実践を顧みることを意図した取組であった。また昨年度に続き、自らの職場の働き方などにも問いを当てる実践がされており、多くの業務改善の成果が生れた。

来年度の活動計画

・業務改善
主に、職員室リニューアルを中心に活動を進めた。「児童にとって幸せな学校は、教職員にとっても幸せな職場でなければいけない」との考えのもと、手狭な職員室のリニューアルに昨年度より取り組んできた。本年度は、休校期間などを活用して、大きく職員室内の配置を変えスペースを生み出した。

・授業改善
休校期間明けの通常より短い期間ではあったが、一人が一授業を提案し、授業実践の改善や教職員の協同的なリフレクションの場を産むことができるよう取り組んできた。
ただ単に欠点を指摘し合う研究会ではなく、お互いが できるような研究会の運営を目指してきた。