2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

持続可能な生産と消費, 減災・防災, 世界遺産・地域の文化財等

本校は、「地域から学び、他者と協働しながら、主体的に活動できる生徒の育成」を基本方針に、学校目標である「人間性豊かな菊井中学校生徒の育成」に重点を置いて実践を行った。ESDについては、防災教育、地域との協働、社会貢献、学び合い・支え合いを通して問題解決能力を育む機会と捉え、ESDの実践を通して、持続可能な開発に関する価値観(人間や環境の尊重)、体系的な思考力(問題や現象の背景の理解、多面的かつ総合的なものの見方)コミュニケーション能力及びリーダーシップの向上を目標とした。

具体的には、特別活動、学級活動、教科指導、道徳指導、総合的な学習の時間を柱に、①ESDについて知る活動、②陸前高田市との交流活動、③コミュニケーション能力を高める活動に取り組んだ。

① ESDについて知る活動

5月の環境学習ウィークを活用し、ESDやユネスコスクールに関する啓発を行った。全校集会では、ESDの概論や、名古屋市の環境問題に対する取り組みについて、生徒会執行部が、プレゼンテーションを行った。また、本校のESDと関連する生徒会活動(残飯減量活動、エコキャップ運動、緑の羽根募金、陸前高田市との交流活動)についても紹介を行い、全校生徒で「自分にできること」を考えて取り組んでいくことが、活動を推進していく大きな力になることを強く呼びかけた。

② 陸前高田市との交流活動

本校では、東日本大震災の翌年から、岩手県陸前高田市との交流事業を行っている。今年度は、一学期に学区の円頓寺商店街の方々にご協力をいただき、陸前高田市のマスコットキャラクターをモチーフにした張りぼて作品を、商店街の七夕祭りに出品した。

二学期には、名古屋市西区のお菓子まつりに「菊中商店」を出店した。出店に当たり、協賛いただいた地域の製菓会社のお菓子を袋詰めして、「がんばっぺし菓子(※がんばっぺし=陸前高田市の方言で共に頑張ろうという意味)」を全校生徒で制作した。また、陸前高田市のお菓子などの名産品も店頭に並べ、「がんばっぺし菓子」とともに販売を行い、東日本大震災に関する事柄や、陸前高田市、そして学校のある西区のPRを行い、祭りの訪問者に支援を呼び掛けた。「菊中商店」の収益金を、地域の製菓会社からお菓子を購入するための費用に充て、再び「がんばっぺし菓子」を制作した。この「がんばっぺし菓子」は、交流をさせていただいている陸前高田市立高田東中学校と、陸前高田市立高田第一中学校、旧米崎中学校仮設住宅のみなさまに、全校生徒の手書きのメッセージとともに送付した。陸前高田市のみなさまからは、お便りやポスター、パネルを送っていただくとともに、現地の現状について情報をいただいた。

来年度の活動計画

 東日本大震災の被災地であり、名古屋市と絆協定を結んでいる陸前高田市との交流活動を通じて、他者を思いやる心を育んだり、防災・減災について学びを深めたりすることのできる教育活動に取り組んでいきたい。

【指導計画(予定)】

①防災・減災に関する学習活動の実施

・東日本大震災に関する学習

②地域の資源(人材、企業、行事等)の活用

・円頓寺商店街や地域の特色(菓子問屋)を知る学習

・陸前高田市に関する張りぼて作品の制作

・菊中商店の出店

・陸前高田市の中学校や仮設住宅へのメッセージや贈り物の作成及び送付