2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 平和, 福祉

本校は、「主体的に考え行動し多様な人と協働しながら未来を創造する子どもの育成」をテーマに、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通してコミュニケーション力、課題解決力の育成を目標とした。また、各分野とSDGsの取組を関連させ、地域とつながり地域に貢献する生徒の育成を目指し活動を進めてきた。

第1学年は、たびたび水害の被害に遭った校区の歴史に学び、各自が校区防災マップの作成に取り組み防災意識を高めることができた。個人やグループで自宅付近の取材活動を行い、課題を発見し地域に発信することを目指した。また、約40人の職業人を招いた社会人講話を実施。多くの方の生き方に直接触れることで、人とのつながりや自分の生き方を考えることにつなぐことができた。

第2学年は、エコ修学旅行に取り組んだ。実行委員を中心に生徒自らが企画し、全体へ働きかけて実行。食べ残しをしない事やエコバッグを持参し、ゴミを出さない取組を行った。

第3学年は、1学期に地域連携平和学習会を行った。今年度は、校区に居住する予科練出身の方の体験を聞いた。自分たちと変わらない年齢の頃の戦地での体験を聞いたり平和への思いを共有したりすることで、平和の大切さをあらためて実感できた。2学期には、規模は縮小したが3年ぶりに「赤ちゃん抱っこ体験」を実施。助産師の講話をきいた後に、赤ちゃんとふれあったり保護者から話を聞いたりすることを通して命の尊さを感じることができた。さらに、目の不自由な方や車イスの方の話を聞いて、アイマスク・車イス体験を行った。また、校区のフィールドワークを行い、バリアフリーマップを作成した。

どの学年も、取組毎に実行委員会を組織し、課題を解決するための方法を考えたり、話し合いや交渉を重ねたりする経験を経て達成する喜びを味わう姿が見られた。

学校全体では、生徒会を核に「SDGsの取組」に関する動画を作成して発信したり、ベルマークを収集し被災した学校やアジアの子供たちに役だてる取組を行ったりしている。まさらに、全校生徒による「校区美化活動」を初めて実施。地域の方と一緒に道路や公園のゴミ拾いや草取りを行いった。生徒はSDGsの「11住み続けられるまちづくりを」「14海の豊かさを守ろう」などを意識して主体的に取り組んでいた。

これらの取組を通して生徒のよい変化がある。下校途中に道路のゴミを片付ける姿が報告されたり、公民館行事や地域のまつりでのボランティア活動に参加する生徒が増加したりしている。生徒は、自分と地域とのつながりを意識し、地域や社会の役に立つことの喜びを感じている。多様な視点で身近な社会から世界とのつながりに目を向け行動しようとする気運を今後も高めていきたい。

来年度の活動計画

次年度も、防災・減災、福祉、平和を中心として活動を継続させたい。校区のフィールドワークの実施や自治協議会と連携した活動を作り上げ、防災や環境の分野で地域に貢献できることを目指す。