2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, エネルギー, 国際理解

本校は、「持続可能な社会の実現に貢献する科学技術人材育成」を活動テーマとして、ESDを持続可能な社会の実現に貢献する人材を育成する教育と捉え、ESDの実践を通して生徒の高い課題解決能力と協同的に学ぶ能力と態度の育成を目標としている。
具体的には、教科横断的で組織的な教員間・生徒間・教員と生徒の共働による授業改善を柱に、①探究活動・対話型学習活動に係わる活動、②国際理解・国際交流に係わる教育、③世界遺産に係わる学習、④ボランティアに係わる学習を行う予定であったが、コロナ禍による休業や活動自粛等で、多くの活動を断念せざるを得なかった。
① 探究活動・対話型学習活動に係わる活動
第2学年の「総合的な学習の時間」に、生徒全員が文系理系の垣根を越えて課題研究を行う「ESD課題研究」を実施した。生徒は「傘」と呼ばれる10の大グループに分かれ、日常の疑問等から各自が設定した研究テーマについてさらに8の小グループに分かれて活動した。各「傘」に複数の教員がつき、生徒間・教員間・生徒と教員間で協働し、1年間課題研究に取り組んだ。12月に中間発表会を実施し、1月末~2月にまとめと論文作成を実施する予定である。今年度の「傘」の名称は、SDGsを参考に「地域」「表現」「自然」「運動」「福祉」「歴史」「環境」「文化」「情報」「国際」とし、研究を通して生徒がSDGsの達成を意識できるようにした。
② 国際理解・国際交流に係る教育
本校第3学年理数コース生徒と全学年の希望生徒を対象に、外国人講師による英語での講義を実施した。本年度は、九州大学大学院のホールマイケル准教授とオンラインでつながり、環境問題をテーマに講義・意見交換を実施した。本校生徒は英語で積極的に質問し自分の意見を述べることができ、環境問題に関する知識も深めることができ、有意義な時間となった。
また、例年は夏季休業期間中に、国際理解教育の一環として、全校生徒から選抜された10名が韓国の釜山長安高校等を訪問し、研修・交流を行っていたが、コロナ禍のために今年度は中止せざるをえなかった。
③ 世界遺産に係わる学習
例年、本校SSH事業の一環として、夏季休業中に全校生徒から選抜した10名が世界遺産である屋久島を訪問し、自然観察やフィールドワークを行ってきたが、コロナ禍のために中止せざるをえなかった。
④ ボランティアに係わる学習
毎年本校文化祭で、本校の生徒会組織である「SSHユネスコ委員会」がチャリティバザーを実施してきたが、文化祭を中止し文化部発表会としたため、バザーは行えなかった。一昨年度から実施している、使い捨てコンタクトレンズの空ケース回収活動は、本年度も継続して実施した。

来年度の活動計画

コロナ禍のため来年度も例年実施してきた活動が継続できるかどうか不透明だが、できるものから復活させていきたい。「ESD課題研究」は、今年度1年生からは「ESD探究」と名称を変更し、1年次に事前学習を行ってきたので、来年度は「課題研究」を実施する予定である。