2018年度活動報告
本年度の活動内容
環境, 世界遺産・地域の文化財等, 食育, ジオパーク
本校は「広く伊豆全域をフィールドととらえ、体験的・実践的な学習を通して、地域社会の産業・文化・歴史を理解し、地域社会の発展に貢献できる人材を育成する」ことをテーマとし、ESDをその理念を実現する場と捉え、地域社会や自然環境との関係性を認識し、関わりやつながりを尊重できる個人を育むことを目指し活動した。
具体的には、地域振興、ジオパーク、食育を柱に、①地域活性化に係わる学習、②環境・ジオパークに係わる教育、③食育に係わる学習、を行った。
①地域活性化に係わる学習
【オリンピック・パラリンピック教育・修善寺大掃除・授業での取り組み】
○パラリンピック種目のウェルチェアラグビー日本代表の若山氏をお招きし、「2020パラリンピックに向けて」を演題とした講演をいただいた。
○今年度も毎月1回、修善寺駅周辺の美化・ゴミ拾い活動を実施し、通算回数は80回を超えた。地域の老人会の方にも参加していただき、交流の場となっている。
○静岡新聞社・SBS静岡放送主催の「若旅IN伊豆」に参加した。静岡大学地域創造学環を中心とする大学生と伊豆の魅力や地域活性化度について意見交換を行った。
○「総合的な学習の時間」において調べ学習を実施し、自分が興味を持った競技についてレポートを作成した。また、「2020年にオリンピックが来る修善寺駅を中心に伊豆市を盛り上げよう」を探求課題として、自分たちにできることを考えてまとめ、発表した。
○修善寺駅南口を活性化させる方策を検討すべく、空き店舗調査などのフィールドワークを行った。伊豆市役所や(株)ランドブレインの協力を得て活性化案をまとめ、市内のコミュニティセンターにて地域の方に向けての学習成果発表会を行った。
② 環境・ジオパークに係わる活動
【「総合的な学習の時間」を中心としたジオパーク学習活動】
○2年生でジオツアーを実施した。伊豆市内3か所のジオサイトを訪れ、その風景の成り立ちや意味を理解した。また修学旅行では島原半島を訪れた。現地ジオガイドによる解説を聞きながら見学し、人と火山の関係や火山噴火災害について学んだ。
○総合学科1年生を対象に、ジオ学習を実施した。NPO法人ホールアースから講師を招き、伊豆半島や富士山について、様々な教材やスライド等を用いた講義を受け、体験活動に取り組んだ。
③食育に係わる学習
【部活動や授業での取り組み】
○伊豆市では深刻な食害の対策として年間2,500頭以上のシカやイノシシを捕獲している。いただいた命に感謝しながらイズシカを食べることで環境保全に繋げたい、というコンセプトの下、イズシカ肉を使った様々なメニューを考案した。第7回「ご当地!絶品うまいもん甲子園」では352作品の中から一次選考を通過し、東海北陸エリア大会に進出した。
○ 郷土の地場産品を利用した給食献立を考案することで、地場産物への関心を高め、愛郷心を育てることを目的とした学習を行った。コンテスト入賞作品は、地元小中学校の給食として提供され、学校給食への地場産物の導入促進につながった。
○ 伊豆市健康づくり食生活推進協議会の方々を講師としてお招きし、地元食材を使った減塩食についての講義と調理指導をしていただいた。
来年度の活動計画
これまでの活動を継続しつつ、地域と連携した活動を強めていく予定である。今年度の活動の過程で伊豆市役所や商工会議所、法人会、ロータリークラブなど様々な団体とのつながりが深まった。得られたつながりを大事にし、生徒の成長に資する教育活動を展開していきたい。また、本校の所在する伊豆市は2020年の東京オリンピック・パラリンピックで自転車競技の会場となる。オリンピック・パラリンピックに向けて、授業や生徒会活動を通して生徒が主体的に取り組むことができるよう計画を進めていきたい。
本校の現状はSDGsに類する活動が十分であるとは言えない状況である。掲げられている17の目標の中から、本校の実態にマッチした取り組みができるように研究を進めていきたい。