2018年度活動報告
本年度の活動内容
環境, 平和, 人権, 福祉, 健康, 食育, ジオパーク
当校は、「夢や希望を持って、なかまとともに元気良くのびる児童の育成」をテーマとしている。ESDを、①児童が主体的に課題に向かって追究していくことで、学びへの意欲が高まる、②友達同士で協同的に取り組むことによって、話し合いや協力する必然性が生じ、その過程でより深いつながりをつくっていくことができる、③学習対象を地域の素材とし、自らが地域とのふれあいを開拓していくことで、地域への誇りや愛着を持ち、そこから世界へつながっていけるようになる、と捉えている。そして、ESDの実践を通して、子どもたちがコミュニケーション能力を高め、お互いを思い合う言葉や行動を身につけること、地域とのつながりを深めることによってふるさと岩美町への誇りと愛着を深めていくこと、自分から主体的に学ぶ意欲を高めていくこと、の3点を育成していくことを目標としている。具体的には、①健康・福祉に係わる活動、②食育に係わる活動、③ジオパークに関わる活動を行った。
① 健康・福祉に係わる教育
盲導犬のユーザーに話を聞いたり、盲導犬とふれあったりする活動を通して、ユーザーの生活や思いに触れたり、声のかけ方や案内の方法を学び、実際に体験したりすることを予定している。盲導犬以外に、点字や白杖についても学び、児童自身が今後、何をできるのか考え、文章にまとめさせたい。暮らしているまちには、様々な人がいることを知り、自分にできることを実行しようとする心情と態度を育てていきたい。(3年)
② 食育に係わる教育
田後漁港で水揚げされた魚介類(カレイ・赤エビ・白イカ)を使って、オリジナルメニューを考える活動を行った。地域おこし協力隊の方から岩美町の食材について学んだ後、田後漁港で行われているせりや「きなんせ岩美」で販売されている岩美の魚介類を見学し、料理に用いる魚介類を自分たちで決定した。レシピを考える際には、栄養面に気をつけ食材本来の味が出るように工夫した。田後漁港女性部の方の協力を得ながら料理を行い、児童は魚介類の調理法を身につけることができた。「きなんせ岩美」にて試食会をおこない、完成した料理を来店された方にふるまった。これらの活動を通して、児童からは、自分たちが暮らす岩美町の魅力を再発見し、その魅力を発信していこうとする姿がみられた。(5年)
③ ジオパークに係わる学習
ジオパークの一部である横尾の棚田や熊井浜に出かけ、岩美町の先人の工夫や自然の素晴らしさに触れたり、それを守るために活動されている地域の方々との交流を行ったりした。それらの活動を通して今まで以上に故郷岩美町への愛着を深めることができた。また、自分たちが調べたことを新聞にまとめることで、情報収集能力や集めた情報を構成してまとめる力、地域の方々と積極的にかかわっていく態度の育成を目指した。(4年)
来年度の活動計画
平成31年度も引き続き、生活科・総合的な学習の時間を中心に1年生は地域の方、保育園児と交流しながら、自然や生き物との触れ合いを行う。2年生は地域の方と野菜作りと調理、3年生は福祉、4年生は環境、5年生は食育、6年生は人権に関する活動を行っていく計画である。特別活動では、クラブ活動での和太鼓などの文化伝承、栄養教諭による年間を通じた食育指導、サケの孵化、稚魚の飼育、盲導犬ユーザーとの交流などを計画している。