2019年度活動報告

本年度の活動内容

当校は、「心をみがき　志を立て、命かがやかせる北っ子の育成」を学校目標としている。ＥＳＤを、①児童が主体的に課題に向かって追究していくことで、学びへの意欲が高まる、②友達同士で協同的に取り組むことによって、話し合いや協力する必然性が生じ、その過程でより深いつながりをつくっていくことができる、③学習対象を地域の素材とし、自らが地域とのふれあいを開拓していくことで、地域への誇りや愛着を持ち、そこから世界へつながっていけるようになる、と捉えている。そして、ＥＳＤの実践を通して、子どもたちがコミュニケーション能力を高め、お互いを思い合う言葉や行動を身につけること、地域とのつながりを深めることによってふるさと岩美町への誇りと愛着を深めていくこと、自分から主体的に学ぶ意欲を高めていくこと、の３点を育成していくことを目標としている。具体的には、①人権に係わる活動、②世界遺産・地域の文化財等に係わる活動、③その他関連分野に関わる活動を行った。
①人権に係わる活動
盲導犬のユーザーに話を聞いたり、盲導犬とふれあったりする活動を通して、ユー　　ザーの生活や思いに触れたり、声のかけ方や案内の方法を学び、実際に体験したりすることを予定している。盲導犬以外に、点字、手話、バリアフリーについても学び、理解を深めた後、今後、自分に何ができるのかを考えていく。さらに、学んだことを新聞にまとめ、周囲の人へ発信していきたい。自分が暮らしているまちには、様々な人がいることを知り、自分にできることを実行しようとする心情と態度を育てていきたい。（３年）

② 世界遺産・地域の文化財等に係わる活動
校区にある田後地区には、船乗り同士が合図を送る方法として活用していた手旗が受け継がれている。田後海洋少年団団長を招き、５０年以上続いている少年団の取組や地域を想う気持ちについて話を聞き、学習発表会で発表した。今後も地域の文化や人々に触れ、郷土愛を深めていきたい。（６年）

③ ジオパークに係わる活動
ジオパークの一部である岩井温泉や熊井浜に出かけ、岩美町の先人の生活や自然の素晴らしさに触れたり、それを守るために活動されている地域の方々との交流を行ったりした。また、校区内にある施設「海と大地の自然館」の学芸員の方に来ていただき、岩美町で観察できる生き物について実物を見せていただきながら説明を聞き、理解を深めていった。、また、自分たちが調べたことを学習発表会で発表したり、新聞にまとめたりすることで、情報収集能力や集めた情報を構成してまとめる力、地域の方々と積極的にかかわっていく態度の育成をめざした。（４年）

来年度の活動計画

２０２０年度も引き続き、生活科・総合的な学習の時間を中心に１年生は地域の方、保育園児と交流しながら、自然や生き物との触れ合いを行う。２年生は地域の方と野菜作りと調理、３年生は福祉、４年生は環境、５年生は食育、６年生は人権、地域の文化などに関する活動を行っていく計画である。特別活動では、クラブ活動での和太鼓などの文化伝承、栄養教諭による年間を通じた食育指導、サケの孵化、稚魚の飼育、盲導犬ユーザーとの交流などを計画している。