2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

気候変動, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 貧困

本校は、年間指導方針においてESDへの取り組みを明記した上で、ユネスコスクールの重視する3つの分野に沿った形で教育活動を展開してきた。

1.「地球市民教育、平和と非暴力の文化」に関する活動

全校的にSDGsについての啓発に努めるとともに、地球市民としての自覚を持った人権教育を推進している。SDGsのジェンダー平等や平和と公正の関係についての意識から、6月に全校生徒に、性に関わる人権侵害をテーマとした講演会を、外部講師を招いて行なった。

2.「持続可能な開発と持続可能な文化スタイル」に関する活動

「現代社会」、「産業社会と人間」、「総合的探究」の時間において、SDGsについての基礎知識を学習し、さまざまな教育活動にそれが反映されている。

学校全体では地元の歴史文化を担う商店街との連携協定を生かし、さまざまな活動をおこなったが、特に11月には商店街全体を会場とし、空き店舗や用いた学園祭を実施した。普段は閑散とした街中に、多くの買い物客を呼び込んだことによる経済効果、空き店舗の再活用やペーパーバッグの使用など、環境への貢献、大学や企業、高齢者を含めた街の様々な人々との良きネットワークを結ぶことで、防災やパートナーシップ、福祉の意識を高めるなど様々な側面からESDにつながる活動となった。

全校として環境問題・貧困地域支援活動(ペットボトルキャップ収集)に取り組んでいるほか、1年生については全体で環境保全のために学校周辺を清掃し、環境を考えるラブアースクリーン運動を行なった。

製菓部はアフリカの貧困問題についての啓発を目的とする、マラウィ産バオバブパウダーを用いたクッキーを開発し、学園祭などで販売した。

3.「異文化学習、文化多様性及文化遺産の理解・尊重」に関連して、中国、韓国、ニュージーランド、カナダ、タイ等からの留学生受け入れを行い、一般の生徒たちと多くの交流を行っている。海外姉妹校とは2週間に一度のペースでオンライン交流を実施している他、日本人生徒を派遣し、帰国後に留学体験を全校集会で発表して、異文化理解を深めた。今年度は姉妹校から特別に贈られた飯塚高校用ハカを、体育祭にて本校生徒が披露し、その様子をニュージーランドへ配信するなど、文化交流を強化した。

来年度の活動計画

次年度の活動に関しては、すでに述べた今年度の活動を踏襲させつつ、生徒の自発的なアプローチを増加させることを目指す。

ジェンダー平等に関する講演、商店街での活動、国際交流など、定例で行われている学習活動に関して、体系的な計画のもと、生徒のプレゼンテーションや課題研究への結びつきを一層強化する。

地域活動についても、学園祭を出店のみで終わらせず、それぞれの生徒の課題発見とその解決に資する行事に成長させるとともに、生徒主体の運営を目指す。国際交流に関しては、それぞれの国との交流において問題設定を行う。例えばニュージーランドの留学プログラムについては、マオリ族と白人社会の共生を共通テーマとして設定することで、ユネスコの理念に叶う学習の枠組みを強化する。