• ひょうごけんりつかわにしめいほうこうとうがっこう
  • 兵庫県立川西明峰高等学校

  • Hyogo Prefectural Kawanishi Meiho High School
  • 種別 地区
  • 主な活動分野減災・防災, 環境, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED), その他の関連分野

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所在地 〒666-0006 兵庫県川西市萩原台西2丁目324番地
電話番号 072-757-8826
ホームページ http://www.hyogo-c.ed.jp/~meiho-hs/index.html 
加盟年 2022

2023年度活動報告

活動分野

減災・防災, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, 貧困

本校は「海外や地域との交流をとおして自己効力を育む学び」を活動テーマとして、ESDを実践している。育てたい人物像は「(1)人と人との対等な学び合いから、平和の文化を築く意欲を持つ人物。(2)確かな学びの中から身の回りへ目を向け、社会に貢献し、地域を支える意欲を持つ人物。(3)自国文化を理解し、ふるさとを愛する心を持つとともに、グローバルな(地球規模の)視点をもって持続可能な未来を切り開く意欲を持つ人物。」であり、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野を通して、川西明峰で育む11の力「①言語能力(英語力)②情報・ICTリテラシー③持続可能な開発に対する理解④自己理解⑤多様性への尊重⑥学習の方法⑦協働する力⑧コミュニケーション能力⑨クリティカルシンキング⑩課題発見・解決能力⑪自らを律する力」の育成を目標としている。その実現の為に今年度実施した取り組みについて以下、報告する。

 

1.ESD年間指導計画

本校のESDのホールスクールアプローチの実現に向けて、ユネスコが提唱する「学習の4本柱(知ることを学ぶ・為すことを学ぶ・他者と共に生きることを学ぶ・人間として生きることを学ぶ)」に立脚し、「総合的な探究の時間」との学習活動を結び付けるために、ESD年間指導計画を作成した。この計画をもとに、地域の外部講師との連携を図りながら、自身の興味関心とSDGsを結び付け、地域・世界が抱える課題解決につながる探究活動をそれぞれの学年の段階に応じて行った。

各学年の探究課題

第1学年 自己を理解し、SDGsや現代的な諸課題に対応する横断的・総合的な課題に取り組む。

第2学年 自己と社会のつながりを認識し、主にSDGsや現代的な諸課題に対応する横断的・総合的な課題にグループで取り組む。

第3学年 持続可能な社会の担い手として、現代的な諸課題に対応する横断的・総合的な課題や、職業や自己の進路に関する課題に個人で取り組む。

2.ESD発表会

1年間の探究活動の集大成として、各学年の代表生徒が自身の探究活動を発表する「ESD発表会」を実施した。1学年は、フィリピン・セブ島 海外研修の活動、2学年はグループによる探究活動、3学年は個人による探究活動をそれぞれ発表した。特に3年生の個人探究発表はポスターセッションによるもので、質疑応答の時間では学年を越えた学び合いが実現した。

3.校内留学体験

11月には、ユネスコ憲章記念日(11/4)を記念して、留学生を受け入れ、生徒と教職員が持続可能な社会づくりの視座を獲得することを目的とし、「校内留学体験」を実施した。今年度は近隣の大学に通う留学生や川西市教育委員会に所属するALTなど、9つの国及び地域から22名を本校に招聘し、学校全体で交流を行った。1学年は「日本文化体験型プレゼン」を体育館で実施、2学年は「平和の砦プロジェクト」をテーマに、各国と日本の様々な違いについてグループで話し合い、発表した。3学年はオープニングセレモニーと学校案内を行い、本校生だけでなく、留学生・ALTにとっても多様性の理解が深まる貴重な体験となった。

4.フィリピン・セブ島 海外研修

本年度から本校ではフィリピン・セブ島にて海外研修を実施した。生徒26名が参加し、ユネスコスクールである現地の小学校や大学を訪問した。学生同士による文化交流を通して、多様性の理解が深化した。また現地の大学生とビジネスチャンスについて議論し、キャリア教育活動を行った。また市内観光や孤児院等の施設を見学することで、現地の人々の生活を知ることができた。この研修旅行を通して、世界の現状を知り国際的視野の獲得に繋がった。本研修で見えた課題については、グループによる探究活動で原因や解決策を見出し、ESD発表会で報告した。

5.トルコ・シリア地震 支援活動

2023年2月6日にトルコ南東部で起きたトルコ・シリア地震に際し、募金活動とメッセージ作成をした。生徒による“私たちにできることはないか”という発言をきっかけに本活動が実現した。その後、生徒の発案により登校時の校門と最寄りの駅前で募金活動を行い、大阪府吹田市にある名誉総領事館を訪問し寄付金を直接手渡した。この活動から、本校の目標であるグローカルな学びを実践することで、世界の問題を学び、その問題を「自分ごと」として捉え、行動することに繋がった。

6.防災ジュニアリーダー

今年度から、兵庫県が推進している高校生等防災ジュニアリーダーへ本校生徒の2名が参加している。高校生等防災ジュニアリーダー学習会へ参加し、防災・減災について学び、防災意識を高めた。また、高校生等防災ジュニアリーダー地域別学習会等にも参加し、地域の方々と交流をしながら防災への興味、関心を高めた。ESD発表会では、全校生徒に対して自分たちが取り組んだ内容を報告するとともに、他生徒への防災意識を高めるきっかけ作りを行った。本活動を通して、防災ジュニアリーダーとしての理念である、未来に対して命のバトンを繋ぎ、今ここに生きていることの感謝の気持ちを忘れない気持ちを育むことに真摯に取り組んだ。

来年度の活動計画

令和4年度より正式にUNESCO ASPnetに加盟し、今後より一層、学校全体及び近隣の中学校を含む地域に、ASPnet校としてのESDへの理解を深めていく必要がある。本校は「海外や地域との交流をとおして自己効力を育む学び」を実践する学校として、海外・地域との学び合いを深めることを目標としている。今年度は、本校の教育活動をESDの一環として実施することができた。来年度も引き続き、学校全体でよりESDを推進するために、以下の計画を重点的に実行する。

1.ESDを基盤とした、地域との交流の深化

現在ESDの実践を協働している学校・団体に加え、上記のESD発表会や、校内留学体験などの行事を通して、学び合いの輪を広げる。

2.広報活動の強化

本校HPやブログなどを通して広報活動を行い、本校との学び合いに参加してくださる学校・企業・団体とのより広域な協働を実現する。

3.ホールスクールアプローチの深化

学校全体のESDに対する理解を深めるために、ESD年間カレンダーなどを活用し、教科横断型の教育実践に取り組む。また、各行事を含むすべての学校における教育活動をESDの一環として実施する。

過去の活動報告