2018年度活動報告
本年度の活動内容
生物多様性, 環境, 国際理解, 福祉, 健康, 食育
本校は、「社会で自立し共生できる生徒」を目指す生徒像とし、キャリア教育とESDの両方の観点にもとづく教育活動を展開している。
各教科・分掌・年次・特別活動で、年間のESD取組目標を設定し、本校独自のESDカレンダーを作成し、職員室内に掲示し、学校全体で取り組めるよう工夫している。
国際系列と福祉系列の2つを柱に、次期学習指導要領との関係も鑑み、他者との関わりの中で学ぶ協働的な学習の機会をより多く設けた。
①人間関係形成・社会形成能力の育成に係わる活動
「産業社会と人間」や「LHR」、「総合的な学習の時間」を通して、構成的グループエンカウンター(SGE)やソーシャルスキルトレーニング(SST)、アンガーマネジメントなどのコミュニケーショントレーニングを行った。担任・副担任に留まらず、教員主導による集団カウンセリングを行った。
②福祉に係わる学習
3年次の総合的な学習の時間において、地域を福祉の目線で見るために福祉マップを作成した。実際に車いすで散策し、歩行に支障がなくても車いすでは困難を伴う場所などを指摘し、問題提起を行い地域福祉推進の一助として留辺蘂公民館で地域の人々に発表した。
2年次の福祉科の科目である生活支援技術では、音楽科の科目であるリトミック音楽と合同で教科横断的な授業を展開する機会を設けた。平素の授業からリトミック音楽についての学習を深め、旭川大学・短期大学部の出張講義を活用し、音楽療法についての学習の機会も設けた。
③家庭に係わる学習
「子どもの発達と保育」、「子ども文化」の授業では、町内の保育園・幼稚園と連携し、子どもとの交流を積極的に行った。また、「食文化」・「フードデザイン」と英語科「英語表現Ⅱ」の教科等横断的な学びでは、身近な食べ物を通してアメリカの食文化を学ぶ実習をALTと共に実施した。
④環境に係わる学習
学校設定科目「環境科学」において、地元にあるNPO法人常呂川自然学校と協力して、河川実習を行った。併せて、実習を通して学んだことを深めるため、地元の「山の水族館」に赴き、様々な魚の生態及び環境について学習する機会を設けた。
⑤国際理解に係わる学習
学校設定科目「国際コミュニケーション」と「異文化理解」において、地元にある北見工業大学と連携し、海外からの留学生(サウジアラビア、ブータン)に来校してもらい、母国文化等を講義してもらう活動を行った。また、上記の2つの科目で「世界一大きな授業」を行った。さらに、北見市で開催されたアジア国際子ども映画祭に参加し、海外の高校生(カンボジア、タイ)と交流授業を行った。
来年度の活動計画
昨年度と同様にESDカレンダーを通して見える化を図るとともに、より内容を精査・分析し、ホールスクールアプローチの実践を深めていく。
そして、地域の幼稚園や保育所、小学校、中学校との出前授業や交流授業、社会福祉協議会やまちづくり協議会、地元のNPO法人などの地域を巻き込んだ教育活動を実践する。
また、北見工業大学の留学生を招いて自国の文化などについて講義をしてもらう活動をし、さらに生徒との交流を進める工夫をする。大学や専門学校とも連携し、学習の意欲向上や学習内容の深まりを意識した教育活動を展開していく。