2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費

本校は「豊かな心をもち 力をあわせて 生き生きと活動する 生徒を育てる」を学校教育目標とし、「『学び』『地域』『対話』その『つながり続ける』」を今年度の重点目標として教育活動を推進している。

具体的には、地域の教育力を活用し、「環境」「福祉」「持続可能な生産・消費」「人権」「平和」「グローバル・シチズンシップ教育」などに取り組んでいる。

 

1 職業教育を推進する各学科の取組

(1)「持続可能な生産と消費」「グローバル・シチズンシップ教育」に関わる活動

「生産技術科」では、校内及び地域からも牛乳パックを収集して再生和紙を生産している。製品の一つであるB5版の和紙(懐紙)は、地域の高等学校が企画する外国人向けの茶話会で活用されている。

「木工科」では、通常廃材となってしまうような木片を集成材として活用し「寄せ木細工」を取り入れて製作を進めている。ミャンマーへ送る囲碁盤はこの取組を活かした製作となっている。

「家庭総合科」では、パン製造の原材料を北海道産にこだわり、食品添加物をできるだけ使用しない製品づくりをしている。被服製品の製作は「織」の技術を取り入れ、糸から布、布から製品へと原料から製品ができるまでを体験し、資源を大切にする取組みとなっている。

(2)「環境」「福祉」に関わる活動

「環境・流通サポート科」では、ビルクリーニング学習を行っている。その活動の延長として、近隣の施設、独居老人宅の環境整備や除雪、海水浴場の清掃などに取組んでいる。

「福祉サービス科」では、地域向けのカフェ営業を行い、年間1,500名の来客があり、地域の方々のコミュニケーションの場となっている。また、介護に関わる学習では、近隣福祉施設の見学や実習にも取組んでいる。

 

2 各教科等、特別活動、課外活動等における取組

各教科等では、学校周辺地域の文化等と異文化理解を促す学習を進めている。総合的な探求の時間では、各学年共通して多様性への学習に取り組んでいる。

今年度は、これまで各教科、特別活動、課外活動において取り組んできた内容の中で、SDGsの17個の目標に関連づけられる題材を抽出し、それらが2030年までの達成目標に深いつながりがあることを啓発した。また、SDGsを意識して、新たな題材を盛り込む指導者が増えた。

来年度の活動計画

校内において「ESD」の理解や、現行の活動が十分に「ESD」の考え方に則った活動であることを確認するとともに、学校経営に関わる校務分掌、学科、学年の各組織の経営計画の中に、「SDGsの視点」という項目を盛り込み、全校を挙げて、組織的にSDGsの実践に取り組んだ。

今後はさらに「ESD」の理解を深めるとともに、「ESD」の考え方を踏まえた「カリキュラム・マネジメント」に取組んでいくことが大切であると考える。

また、その意味付けを行う際には「SDGs」を活用することが非常に有効であり、各学科や各教科の題材等の中で、17の目標を意識した教育活動を考えることにより、「主体的、対話的で深い学び」につながると考える。

次年度は、生徒が主体的にSDGsの視点をもって学校生活を送ることができるよう、各学級や学科ごとにSDGsについて、「目標を話し合い、実践し、評価する」などの実践的な学習場面を設定していく。