2019年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 福祉

当校は、「地域の伝統文化、文化遺産の継承」をテーマとして、活動している。地域の担い手(後継者)不足や自然災害などの諸問題をかかえる一方で、国内外から多くの観光客が訪れる地域であるため、自分達の住んでいる地域の特性や価値などを再認識するための学習に力を入れている。そのため、卒業後は地元を離れて生活するも、いずれ故郷に帰って活躍する人材の育成を、SDGsの観点に立って長期的なビジョンを持って行っている。

具体的には①地域文化・環境を理解する活動、②地域文化・環境を広める活動、③地域文化・環境を深める活動を行った。

 

①  地域文化・環境を「理解する」活動

近隣にある2つの国立公園をフィールドとし、観察(地域巡検)・座学(授業や外部講師による講話)・体験(調理実習)等を通して自然を守ること(環境)と利便性(人々の生活)の共存について学習している。例えば、1・2年生の地域巡検では、幌呂地区湿原再生事業について学習し、自然を守ることが最終的には人間の生活を豊かにすることであると学んだ。

 

②  地域文化・環境を「広める」活動

平成28年度より、見学旅行先を台湾に設定し、5月に台湾の高校生が本校に来校、交流ではお互いの学校の紹介や文化を通して親睦を深める。紹介・説明をする際に本校生徒自身が日本の文化や地域の良さを英語に翻訳したり、形にしたりする作業を通して、地域文化等を理解し、愛情を持つことをねらいとしている。また、他国の文化や考え方に触れることで普段の生活では培えないような多様な捉え方ができることにもつながる。

 

③  地域文化・環境を「深める」活動

例えば、シカ肉の調理をしながら、シカ肉の特徴や良さをまとめて発表する、地域防災などの課題解決について考察を加え発表するなどの活動を通して、地域文化や地域課題を探求する活動を行っている。通常授業で学んだ事をまとめたりつなげたりする力や得た情報を整理・分析する力、また、得たことを実生活の中で活かそうという態度の育成を目標としている。校内の生徒・教員の前で発表することや質疑応答の時間を設けることにより、発表の質の向上も図っている。

来年度の活動計画

6月 1・2学年による地域巡検(阿寒湖エリア)
10月 台湾での見学旅行における国際交流(現地の高校生と)
11月 防災学習
12月 地域探究学習成果報告会
1月 北海道高等学校ユネスコ研究大会参加(2名程度)
通年  各教科・総合的な探究の時間による、地域課題の理解とその解決に向けた取り組み