2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等

当校は、「地域の伝統文化、文化遺産の継承」をテーマとして、活動している。地域の担い手(後継者)不足や自然災害などの諸問題をかかえる一方で、国内外から多くの観光客が訪れる地域であるため、自分達の住んでいる地域の特性や価値などを再認識するための学習に力を入れている。そのため、卒業後は地元を離れて生活するも、いずれ故郷に帰って活躍する人材の育成を、SDGsの観点に立って長期的なビジョンを持って行っている。

 

  • 地域文化・環境を「理解する」活動

近隣にある2つの国立公園をフィールドとし、観察・座学・体験等を通して自然を守ること(環境)と利便性(人々の生活)の共存について学習している。例えば、平成28年度より、坂野建設(株)の協力を得て、道東道高速道路改良工事(山花地区)の現場見学会を実施している。参加した生徒は「湿原そばの地盤で工事することのデメリット」などについて学ぶことができた。

 

  • 地域文化・環境を「広める」活動

平成29年度より、遠隔授業システムを利用した学校間交流を実施している。令和2年度は蘭越高校と穂別高校との3校合同で実施し、お互いの学習した成果を共有し、意見交換を行った。紹介・説明をする際に本校生徒自身が自分たちの学校の紹介を言語化したり、起きていること(高速道路の延伸)から地域の現状(「観光に支えられていること」など)を考察したりする作業を通して、地域に対して愛情を持つこと、また、他校の文化や地域や考え方に触れることなどをねらいとしている。

 

  • 地域文化・環境を「深める」活動

例えば、地域の大人たちと話し合う機会を設け、町おこしの体験的なイベントに参加する、活動地域防災などの課題解決について考察を加え発表するなどの活動を通して、地域文化や地域課題を探求する活動を行っている。通常授業で学んだ事をまとめたりつなげたりする力や得た情報を整理・分析する力、また、得たことを実生活の中で活かそうという態度の育成を目標としている。校内の生徒・教員の前で発表することや質疑応答の時間を設けることにより、発表の質の向上も図っている。

来年度の活動計画

4月 教員による内部組織ユネスコ委員会〔教職員〕

6月 自然体験活動(阿寒湖での体験・講話)〔第1・2学年〕

9月 地域巡検(釧路湿原)〔第1・2学年〕

10月 道東道高速道路改良工事(山花地区)の現場見学会〔第1学年〕

1月 北海道高等学校ユネスコ研究大会への参加〔代表生徒2名〕

活動報告〔校内→全校生徒向け〕