2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困, その他の関連分野

 「総合的な探究の時間」における探究活動・学習活動(通年)

昨年度末の段階でWWLの指定期間を終え,3年間を見通した探究活動を仕組むことができるようになった。これを受けて,本年度はそれぞれの学年で内容をブラッシュアップすることを試みた。第1学年は,まず「平和」に特化した意識づけを行うため,年度初めに実施するミニ探究活動のテーマを「戦争のない平和な世の中を目指して」に変更した。ここで戦争のない平和な世界をつくるために高校生として何ができるか考えることを通して「平和」の問題を自分に引きつけ,夏のSDGsカードゲームから「□□×SDGs」への流れを作ることができた。また,コアとなる第2学年では第1学年での学びをもとに,SDGsと自己の在り方生き方が交差するところに探究課題を見出だし,その解決をめざす活動を行った。その成果は3月に対面・オンラインハイブリッド型口頭発表会という形式で広く発信する予定である。昨年度以来発表会の運営は1年生が担うという態勢も定着し,新たな伝統が形成されつつある。第3学年の論文作成は前年度を踏襲したが,種々のコンクールに応募するなど発信の場を広げる試みを行った。

ミニ探究活動の様子

SDGsカードゲームの様子

課題研究成果発表会の様子①(全体会場)

課題研究成果発表会の様子②(各HR会場)

課題研究成果発表会の様子③(全体会場BCA校の画面)

課題研究成果発表会の様子④(全体会場)

課題研究成果発表会の様子⑤質疑応答(全体会場)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「学校設定科目(グローバル平和探究)」における学習活動(通年)

3年目に入ったこの授業では,探究のための視点・スキル獲得という性格を加味しつつ,SDGsと関連する世界の課題から「環境」「都市・貧困」「人口」「食料」「エネルギー」を取り上げ,グループでその解決策を考えるという活動を行っている。本年度は「環境」の単元では,広島大学の留学生に対して英語によるプレゼンを行う場面があり,「都市・貧困」の単元ではBOPビジネスプランシート作成により視野を広げる良い機会になった。

広島大学の留学生に対するオンラインプレゼンの様子

広島大学の留学生に対するオンラインプレゼンの様子

BOPビジネスプラン発表の様子

 

 

 

 

 

 

 

② 国際理解に係わる学習活動

米国姉妹校(BCA校)との交流(2022年3月・6月・12月実施,2023年3月予定)
本校の姉妹校である,米国ニュージャージー州のBCA校(Bergan County Academies)
と,SDGsの一部や科学研究の分野における探究活動の成果発表及び意見交換をオンラインで実施した。今後も同様の活動を企画し,外国語による実践的コミュニケーション能力を高めるとともに,文化的な背景を異にする同世代と学び合う力の育成を目指す。

BCA校の生徒と先生

アイスブレイクで自己紹介ゲームをしている様子

質疑応答中の様子

 

 

 

 

 

 

 

③ 地域の視点で捉えた社会課題の解決に係わる学習および活動

福島県立ふたば未来学園高等学校との交流(2022年3月・10月実施,2023年3月予定)
福島県立ふたば未来学園高等学校との交流は2018年から始まっており,2022年3月の課題研究成果発表会でも交流を行った。2022年10月には同校第2学年生徒と日本のエネルギー問題をテーマにグループディスカッションを実施した。この活動を通して自分たちが主体となって未来を切り拓くのだという思いを新たにすることができた。

来広した福島県立ふたば未来学園高等学校の生徒とグローバル平和探究の時間にディスカッションをしている様子

来広した福島県立ふたば未来学園高等学校の生徒とグローバル平和探究の時間にディスカッションをしている様子

 

 

 

 

 

 

 

 

◇どの活動も,「グローバルな視野と強い使命感を持ち,持続可能な社会の構築や国際社会の平和と発展に貢献する人材の育成」を共通の目的として行われた。

来年度の活動計画

本校は,「グローバル化の進展に対応し,高い志をもって世界の人々と協働して新たな価値を創造することのできる人材の育成」を教育目標として掲げ,ESDの方法論を「学習者基点の協働的で深い学び」と捉え,その実践を通して知・徳・体全般にわたって高いレベルでバランスのとれた生徒の育成を図っている。来年度からはそれが具現化した姿として「自律的な学びの実践者」を措定し,取組のさらなる充実を目指す。

主な内容としては,課題発見・解決学習と異文化間協働活動の推進を柱とした前出3つの活動に取り組んでいく予定である。