2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

世界遺産・地域の文化財等

本校は、「夢を抱き、その実現のために、困難を乗り越えて努力できる 知・徳・体の調和のとれた児童生徒の育成」を目指す子ども像(西連携型小中一貫校)として、地域の歴史遺産について探求的、体験的に学ぶ学習ととらえ、ESDの実践を通して地域の歴史、文化に対する誇りと愛情を育てることを目標とした。

『地域の歴史遺産を巡ろう~地域の歴史を学ぶ』に係わる活動

本校のまわりは歴史遺産にあふれている。白石古墳群と呼ばれる数基の特徴的な古墳と博物館施設である藤岡歴史館や室町時代に関東管領上杉氏の居城であった平井城などである。これらの歴史遺産に着目し、総合的な学習の時間における単元「平井地区の歴史を調べよう」をユネスコスクールの活動として位置づけ、4年生が平井城の見学を中心とした学習を行った。また、6年生が社会科の学習に合わせて古墳群の見学を行っていたが、今年度はコロナ禍による休校とその後の授業時間確保を優先したため例年の実施時期(5月)に実施できず、3月に実施する予定である。

学習活動としては、4年生は地元の「平井城顕彰会」の方の案内で、平井城の本丸跡、堀跡、土塁跡、ゆかりの深い常光寺、清見寺などを巡り、自分で調べたことと合わせて、わかったこと、気付いたことや感想などをまとめる。6年生は社会科の単元「大昔のくらし」に関連付けて歴史学習に興味をもたせ、身近な歴史遺産を調べようとする意欲を高める。5~6人の班にわかれ、白石稲荷山古墳・七輿山古墳・伊勢塚古墳・平井地区1号古墳・皇子塚古墳・堀越塚古墳・宗永寺舟形石棺等の中から自分たちが巡る歴史遺産を選定し、それぞれの文化財について調べ学習を行う。次に、地図で場所を確認し、距離を調べ、時間を計算し、ルートを決めていく。また、校区にある藤岡歴史館で、地域遺産の背景や歴史的なつながりを学習する。

これらの活動を通して、児童は、自分たちが住んでいる地域が特別な場所であることを認識していく。調べたり、訪ねたり、パンフレット制作を行ったりすることを通して、知的な探究心や思考力、表現力を養うとともに、地域の歴史、文化に対する誇りと愛情を育てることにつなげていく。

来年度の活動計画

令和3年度は、コミュニティ・スクールを基盤とした小中一貫教育を一層推進し、令和2年度コロナ禍により実践できなかったことについても実践の仕方を工夫し、児童の興味・関心をもとに地域学習を進め、活用の能力を身に付けさせるとともに、自分たちの生活している平井地区、藤岡市を誇りに思い、愛する子どもを、学校・保護者・地域の方々と協働して育てていく。

また、各学年でユネスコスクールとして大切にしていきたい活動を小中9年間の学びのつながりを踏まえて計画し、ユネスコスクール加盟校の先進的な取組を積極的に情報収集しながら、本校の活動の在り方、地域への発信の仕方を検討していく。