• ひがしおおさかしりつふせしょうがっこう
  • 東大阪市立布施小学校〔キャンディデート校〕

  • Higashiosaka Municipal Fuse Elementary School
  • 種別, 地区
  • 主な活動分野生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

所在地 〒577-0845 東大阪市寺前町2丁目1-6
電話番号 06-6729-0020
ホームページ https://school.higashiosaka-osk.ed.jp/fuse-e/
加盟年 2022

2023年度活動報告

活動分野

生物多様性, 海洋, 減災・防災, 気候変動, エネルギー, 環境, 文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED), その他の関連分野

本校では、『すべての子どもに生きる喜びとあすをつくる力を』を学校教育目標とし教育をすすめている。ユネスコスクールの活動を、「お互いのちがいを認め合い、ともに学び合う集団づくり」ととらえ、活動実践を通して、社会にはさまざまな課題があることを知り、「自分に何ができるのか。自分たちのこととして何を行動していくのか」を考え、ともに生きていく力へとつなげることをめざして教育実践を積み重ねてきた。具体的には、①在日外国人教育を通して、「文化多様性、国際理解、世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等」②人権教育を通して、「平和、人権、ジェンダー平等、福祉」③本市で行われている総合的な学習の時間(未来市民教育)で活用しているテキスト『夢TRY科』を通して、「グローバル・シチズンシップ教育、減災・防災教育、持続可能な生産と消費、食育」の学習を行ってきた。

①在日外国人教育を通して、ちがいを豊かさにするとりくみ

本校には、さまざまな国につながりのある子どもたちが多く在籍していることから、多文化共生の観点を含んだ在日外国人教育をすべての学年で行っている。また、希望性ではあるが、課外活動として学年ごとに週1時間の『国際教室』を開級し、さまざまな国にルーツある子は基本的に自分につながる国や地域の文化や母語、歴史などを学んできた。さらに、すべての子どもが友だちにつながりのある興味・関心のある国や地域について、主体的に学ぶことのできる「ワールドホーム」を国際教室内に開設することで、子どもたちの探究活動を深めてきた。そのなかで、今年度は海外の日本人学校に勤務している本校の教員とオンラインで交流する場などを設けた。このような国際教室でのとりくみを、各学年のとりくみとリンクさせることで、「自立と共生」の学びをより深く進めた。

②人権教育を通して、平和な社会をめざし校内・保護者・地域へと発信するとりくみ

社会にはさまざまな課題があることを知り、「自分に何ができるのか。自分たちのこととして何を行動していくのか」を考えるきっかけとして、さまざまな人権課題について各学年で系統立てて学んでいる。

・1年『国際理解教育』では、1年生の友だちにつながりのある国(日本、韓国・朝鮮、中国、ベトナム)のあいさつを学んだり、昔遊びを楽しんだりすることで、さまざまな文化に慣れ親しみ、自分や友だちのつながりのある国のことの意識化を図るとともに、その国や地域・民族の文化等を大切にする態度を育むことができた。

・2年『いのちの学習』では、自分の生い立ちをふり返るなかで、いのちのつながりや、その大切さに気づいていくことをテーマに学習を進めた。妊婦や助産師、外国につながりのある教員・ゲストティーチャーの聴き取りから、どの国や地域・民族であってもたった1つの大切ないのちであること、いのちの誕生には多くの人が関わっていることなどを知った。

・3年『特別支援教育』では、誰もが平等に活躍できる社会の実現についてインクルーシブの観点から考えた。また、義肢制作会社からの聴き取りを行ったり、ボッチャを実際に体験したりすることにより、社会にはさまざまな人がいて、一人ひとりがちがっていることや、少しの工夫で誰もが豊かに過ごすことができることを学んだ。

・4年『人権・部落問題学習』では、「地域学習から部落問題学習へ」をテーマに、さまざまなゲストティーチャーからの聴き取りを通して、「人権は幸せに生きるための切符」であることを知った。また、職業や住む地域で差別を受け、生きづらさを抱える人々がいることを知り、差別は自分と関係のないものではなく、自分の周りにもあることも知った。そのなかで、誰もが安心・安全に過ごすことができる社会の実現に向けて、自分たちにできることは何かについて考えるきっかけとなった。

・5年『多文化共生教育』では、東大阪市で毎年行われている、「朝鮮文化に親しむ東大阪子どもの集い(以下「集い」)」について学び、「集い」に出演した児童は、『自分のルーツをもっと大切にしたい』という願いを込めて発表することができた。また、「集い」に関わる学習を通して、自分たちにとって安心・安全な場がどんなものか、その場を築いていくために自分たちができることは何かについて考えた。

・6年『平和学習』では、自分たちが住む大阪も戦争の大きな被害にあったことを知り、沖縄での戦争や、修学旅行で訪れる広島について考えた。広島では朝鮮人を含む被爆者や伝承者の方から聴き取りを行い、当時の悲惨な状況を知った。これらの学習を通して、「平和のとりでを築く」ために自分たちがしなければいけないことを考え、実行委員会を中心に大阪と広島の戦時中の様子についてプレゼンテーションと劇をつくり、他学年や保護者、地域の方に伝えた。

各学年がそれぞれテーマから社会の課題を「自分ごと」としてとらえることができるようにしながら探究活動を進めた。そして、すべての人たちが安心・安全に過ごすことができる社会の実現に向けて考えたことなどを、保護者や地域に発信するために『布施小っ子発表会(学習発表会)』を開催し、それぞれの学年が学んできたことを地域全体で共有する場を設けた。

③ 「夢TRY科」を通して、地域と関わり合うとりくみ

2019年度より総合的な学習の時間(未来市民教育)で活用している東大阪市独自のテキスト「夢TRY科」で、SDGsの理念などについて、小学校3年生から中学校3年生までの7年間を通してさまざまな単元を系統立てて学習している。主に、「よりよい社会をきずくために」、「災害へのそなえ」、「生活を支えるしくみ」、「くらしを豊かにするもの」を大きな単元とし、今の時代を生きる子どもたちが、持続可能な社会の実現のために、どのような行動が必要かについてを学んだ。

来年度の活動計画

来年度も、『すべての子どもに生きる喜びとあすをつくる力を』という学校教育目標の実現に向けて、「お互いのちがいを認め合い、ともに学び合う集団づくり」を基盤にしながら、社会のさまざまな課題の解消に向けて「自分たちにできることは何か。自分ごととしてどのように行動していくのか」を考え、ともに生きていく力・社会に参画する力を育むことをめざして、今年度の教育実践を総括して、来年度の教育活動をよりよいものとなるように計画していく。

①在日外国人教育を通して、ちがいを豊かさにするとりくみ

今年度、2年めとなった国際教室の活動を整理し、系統立てたカリキュラムの編成・見直しを行うとともに「ネイティブ・ティーチャー」の活用の充実を図っていく。また、各学年のとりくみや教科学習とリンクさせながら主体的で対話的に行う探究活動をさらに進めるなかで、「自立と共生」の学びをよりよいものへと推進していく。

②人権教育を通して、平和な社会をめざし校内・保護者・地域へと発信するとりくみ

社会のさまざまな人権課題について各学年の学びをより深めるために、地域と出会う場面を設定したり、『人権教育マップ』の活用の充実を図ったりしながら、ICT機器を効果的に活用することで、さまざまな教科と関連させて学びを深め、「自分たちにできることは何か。自分ごととしてどのように行動していくのか」を多面的・多角的に学ぶことを通して、これからの社会をきずいていく人材の育成を進めていく。

③未来市民教育を通して、地域と関わり合うとりくみ

総合的な学習の時間(未来市民教育)での学びを、学校でのとりくみと結び付けて、学校全体で「よりよい社会をきずくために」、「災害へのそなえ」、「くらしを豊かにするもの」などについて「think globaly,act localy」の観点で学び、地域をよりよくする活動の経験を積み重ねることを通して、自分も社会の一員であることを自覚し、持続可能な社会の実現のために行動できる力・社会に参画していく力を育んでいく。

過去の活動報告