2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 平和, 人権, 減災・防災

 本校は、「地域理解から自己理解・自己実現へ(より広い世界に視野を広げて)」を活動テーマとして、ESDの実践を通して生徒一人ひとりが課題を見つけ、これからの時代に求められる能力として、思考力、判断力、表現力や学びに向かう力の育成を目標とした。具体的には、「地域理解学習」、「環境問題について」、「キャリア学習」を柱に、①身近な地域に係わる活動、②自然環境や防災に係わる教育、③自己実現や国際理解に係わる学習を行った。また、3年間を見通し、視野を広げる学習を目指した。
①身近な地域に係わる活動
 1学年では多摩市、および多摩エリアを中心に各自で決めたテーマに沿って多摩の魅力や課題を調べて、実際に地域の方に話を聞いたり体験をしてきた。2学年では都内巡りをし、東京の魅力や特徴を知り、それを発信していけるような学習をした。3学年ではさらに、地域を広げて奈良、京都「日本」の魅力を発見し、発信していく学習をした。
②自然環境や防災に係わる教育
 自然環境については、身近な環境問題に目を向け、各自が問題意識をもってテーマを設定して調べ学習を行い、新聞にまとめて発表した。また、ゴーヤの種を蒔き、苗を育て地域の方に配布したり、本校でグリーンカーテンの作成に取り組んだ。
 防災教育としては、身近なものを使っての応急手当の仕方や、心肺蘇生法についての講習、また、自助や共助、公助について考え、中学生が避難所で共助としてできることについて深く学んだ。
③自己実現や国際理解、人権に係わる学習
 キャリア学習の一環として、1学年では働く人や職業について、身近な人への職業インタビューを行った。さらに調べ学習をして、新聞にまとめ、発表を行い、学習成果を共有した。2学年では上級学校訪問を行い、進路に向けての学習を深めた。また、職場体験を通して事前学習や事後学習で働くことの意義や社会への意識を向上させた。キャリア学習を通して、単に進学だけではなく、自己の生き方を主体的に考えつつ、物事を多様な視点で考えることができた。3学年では、具体的な進路選択に向けて上級学校訪問や高等学校の先生の話を聞き、進路決定につなげた。
 人権においてはハンセン病について講演会を行い、理解を深めた。
 国際理解においては2学年は校外学習にてJICAに訪問し、東京の魅力を発信することにつなげた。3学年修学旅行にて他の国の人と会話をし、交流することで日本の良さを発信した。
 2018アートマイル国際交流壁画共同制作プロジェクトに取り組んだ。Ugand(国)のKasangula Talent Schoo(学校名)の生徒と行った。相手国のUgandについて調べたり、自己紹介や自分たちの学校、地域をまとめた文書や写真を送ったりする中で交際理解の力を養った。その後各校の教職員が連絡を取り合い、子どもの意見を尊重したうえで壁画の方向性を話し合った。その後、「地域から世界に目を向ける中で、人権が尊重され、平和な社会について考える」という願いを込めた壁画を作成することに決定した。本校の生徒が壁画を半分作成した作品をKasangula Talent School に郵送した。年度末3月には、先方校の作品が加わり、本校に郵送される。国を超えて共同制作した作品を通して、人は皆ともに生きるべきであることを感じ、人権への理解を育んだ。

来年度の活動計画

 30年度同様に、「地域理解学習」、「環境問題について」、「キャリア学習」を柱に3年間を見通し、学年ごとに視野を広げていくような活動を行う。一人一人が課題を見つけ、主体的に調べ、対話的な学びを取り入れ、学習したことを、自分の言葉を使って表現する力をつける。また、地域社会の教育力を積極的に取り入れ、地域の良さや課題を理解し、より広い世界に目を向けさせる指導を行い、持続可能なボランティア活動も積極的に行う。