2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 文化多様性, 国際理解, 貧困

本校は、「自主・自立」を学校理念として、ESDを次世代の人づくりと捉え、ESDの実践を通して「生きる力」の育成を目標とした。
具体的には、持続可能な開発に関する価値観(人間の尊重、非排他性、環境の尊重等)の育成、コミュニケーション能力やリーダーシップの向上に向け、①環境学習に係わる活動、②人権に係わる活動、③健康・福祉に係わる活動、④国際理解教育に係わる活動を行った。今年度は、コロナウイルス感染症拡大防止の観点から活動も計画通りの実践ができなかった。

①環境学習に係わる活動
計画では、生徒主体の活動として、生徒会が企画運営した学校周辺のボランティア清掃や、登校時に通学路の美化活動を行うクリーン作戦を実施する予定でいたが中止とし、リサイクル活動の一環としてペットボトルキャップの収集、緑のトラスト募金などの活動を行った。
また、1学年の総合的な学習の時間では、環境をテーマにして地球環境について調べ学習を行った。エコプロダクツ展で最新の環境技術の情報を集めてレポートにまとめる計画でいたが今年度は中止とした。

②人権に係わる活動
1学期に全校で人権標語を作成して作品を掲示したほか、2学期に全校で人権作文の取組とともに人権集会を開催し、代表生徒の作文発表などを行った。

③健康・福祉に係わる活動
全校生徒を対象に警察署から講師を招いて薬物乱用防止教室を実施し、薬物乱用の危険性や違法薬物について学んだ。
2学年の総合的な学習の時間において、福祉をテーマに、蓮田市社会福祉協議会と連携して車いす体験など実施するとともに、レポートにまとめ、グループで話し合った内容を全体で発表し、共有した。校区内小学校との合同学習会については、中止とした。
3学年では、3学期に保健・健康に係る取組として学校薬剤師を講師に招き、薬の服用の仕方等について保健学習を実施する予定(3月)である。

④国際理解教育に係わる活動
全校生徒を対象にキャリア教育の一環として、蓮田・白岡地方ユネスコ協会と連携してJICA青年海外協力隊経験者を講師に招き、発展途上国での体験談等を通じて海外の生活や文化等について理解を深めた。

12月22日(火)の第3・4校時に、蓮田白岡地方ユネスコ協会のご協力により、講師として(独)国際協力機構(JICA)埼玉デスクの矢田部 建佑 様にご来校いただき、ニカラグアへ海外青年協力隊員として赴任された経験等をもとに「感染症や貧困問題を紐解く」という演題で、ふれあい講演会を行った。
コロナ禍により全校生徒が体育館へ集まれないため、第1学年と6組の生徒と蓮田白岡地方ユネスコ協会の方々は体育館に集合し、第2・第3学年の生徒へはオンラインで各クラス教室に映像と音声を中継する形での実施となった。現地でしか実感できないことをお話や具体的な画像で疑似体験させていただき、日々の生活を改めて見直したり、将来のことについて考えたりする機会となった。ユネスコスクールとしても、SDGsを改めて意識する機会にできた。

来年度の活動計画

・活動分野については引き続き「環境」「人権・平和」「健康・福祉」「国際理解」を中心に実施していく計画である。「国際理解」については、2021年東京オリンピック・パラリンピックを視野に入れて特色ある取組を取り入れられないか検討していきたい。

・本校の学校理念として掲げる「自主・自立」をさら一歩前進させるために、今後も生徒主体の活動と体験的な活動を柱として取り組む。また、それらの活動を実施するにあたり、蓮田・白岡地方ユネスコ協会やJICAなどの外部機関との連携を引き続き行っていく。

・ユネスコスクールとしての活動を教育計画に位置付け、特に総合的な学習の時間での取組では、これまで通りに教科横断的な指導計画を立てて指導内容を適切に定め、指導方法の工夫改善をした計画にする。

・校区内ユネスコスクールである蓮田中央小学校と連携し、育成する資質の確認と継続的な指導の実施を行っていく。