2018年度活動報告
本年度の活動内容
環境, 平和, 人権, その他の関連分野
当校は「知性の高い生徒になる」を教育目標とし,それは「現在の自分が置かれている状況や直面している課題を的確に把握し,それを乗り越えたり解決したりするために,今何をすべきかを,既有の知識・経験・方法を総動員して探索し,よりよい自己・よりよい社会の実現に向けて真剣に努力する生徒になる」ことを意味していて,それをESDの視点そのものであると捉えている。そこで,地域とかかわり地域の課題を,ファシリテーションの考え方を用いて他者と協力して,把握し,考え,解決しようとすることを柱に,①ファシリテーションについての活動,②地域の課題を把握する活動,③地域の課題を解決しようとする活動を行った。
①ファシリテーションについての活動
ESDで必要な態度である,「進んで参加する態度」「つながりを尊重する態度」「他者と協力する態度」を育成するために,ファシリテーションの考え方を用いて,全教科・領域で話し合い活動を進めている。入学後に,考え方,大切なこと,話し合いたい内容に合わせた方法(拡散する,構造化するなど)を教え,練習する。特に,1~3年生が同じグループで行事の意気込みや振り返りをする全校ファシリテーションの場で,3年生から下級生に伝えられている。
②地域の課題を把握する活動
5月の総合的な学習の時間に,「新潟愛land walking」と題して,地域を知る活動を行っている。課題を把握するためにも,まず知ることが必要なので,1年次は新潟シティガイドの方と一緒に歩いて地域の魅力を再発見する。2年次に新潟市全体に視野を広げて様々な施設にいって取り組みを考え,今後の修学旅行(東京)に向けて新潟と比較しながら課題を明確にしていく。3年次に自分たちが発見した課題に対して市民はどのように考えているのか街頭でアンケートを取って,解決する課題を明確にしていく。
③地域の課題を解決しようとする活動
②によって把握した課題を,2年次には東京と新潟を比較することで解決策を探り,3年次には地域の事業所に自分たちが把握した課題に対して今考えている解決策を伝えて,実現可能なのかを教えてもらいながら修正していく。
その他に,生徒会活動で7月に「WW活動」という地域貢献活動を行っている。地域で困っていることを聞いて,自分たちで貢献する活動を考え,実施している。例えば,保育園のプール清掃,海岸清掃,イベントのチラシ配布,募金活動,高齢者福祉施設での催し物などを実施した。
来年度の活動計画
①ファシリテーションについて
平成30年度に,生徒にこれまで以上にファシリテーションを身につけることができるよう「ファシなび」という本を作った。これを活用して,ESDに必要な態度を身につけることができるようにしていく。
②地域の課題を把握,解決しようとする活動
5月の「新潟愛land walking」で課題を把握するためには,生徒の活動を考えると時期がよくなかった。そこで,時期を変えて生徒の目的意識が流れるようにしていく。「WW活動」についても,単発になっているという課題が出ているので,継続して活動にかかわったり,授業でも「WW活動」で取り組んでいる内容をつなげて考えることができるようにしたりしていく。