2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

世界遺産・地域の文化財等

本校は「地域にかかわる伝統文化」を活動テーマとして、ESDを「地域の文化財等に関する学習」と捉え、ESDの実践を通して多面的・総合的に考える力の育成を目標とした。

 

具体的には、地域に伝わる「祭り」の学習を柱に、①地域の方から地域に伝わる祭りについて話を聞く学習、②自分たちで「おみこし集会」を行う学習、③学習したことを下級生に発信する学習を行った。

 

①地域の方から地域に伝わる祭りについて話を聞く学習

 

「祭り」への興味・関心を高めるため、地域の方を「お祭り博士」と称し、ゲストティーチャーを迎え、祭りに関する知識や地域の方の思いを知る学習を展開した。学年全体で「祭り」全般の話を聞き、その後、「みこし」「祭りのきまり」「衣装」「お囃子」と学級ごとに違う話を聞いた。そこから分かったことを学級内で伝え合ったり、まとめたりする活動を行った後、他の学級に伝えるために「お祭り掲示板」を作成する活動を行った。

 

②自分たちで「おみこし集会」を行う学習

 

本年度は、新型コロナウイルスの影響で様々な行事や地域の祭りが中止となった。しかしながら、「学習したことを生かし、祭りを自分たちでやりたい!」という児童らの思いから、学年で「おみこし集会」を行うこととなった。これは毎年本校で行われる行事の一つで、全校で学校にある神輿を担いでいる。感染症対策をしながら、地域の方々が本校児童のために全面協力をしてくれた。おみこし集会では、神輿を担ぐときに着る衣装を実際に着て披露したり、お囃子に合わせて踊ったりして、みんなで集会を盛り上げることができた。今回協力してくださった地域の方々の温かい思いにふれ、行徳の祭りの楽しさと共に、この町で暮らす幸せや喜びを感じることができた。

 

③学習したことを下級生に発信する学習

 

来年、祭りの学習を行うであろう2年生に「行徳の祭りの楽しさや伝統を受け継いでいってほしい。」という思いから、2年生に学習したことを伝える学習を展開した。これまでの学習で学んだことや、地域の方から教えてもらった行徳の伝統(神輿の担ぎ方など)をビデオメッセージにして伝えた。「わっしょい!わっしょい!」という掛け声が来年は実際に聞けることを願っている。

来年度の活動計画

3年生を対象に「地域に伝わる祭り」について活動を展開する。地域では、神輿の担い手が不足している現状がある。地域の方々の思いとして子供たちに祭りの魅力を知ってもらいたいという気持ちと共に、行く行くは、子供たちに祭りの担い手になってほしいという願いをもっている。児童にはこの学習を通して、地域の伝統に目を向け、それを大切にする心を育てたいと考え、本活動を計画した。

 

第1段階では、「祭り」への興味・関心を高める手立てとして、地域の方々をゲストティーチャーに迎え、「祭り」に関する知識や地域の方の「思い」を知る学習を展開する。そこでの疑問や気づいたこと、感じたことをもとに、学習課題を設定する。

 

第2段階では、1次ででた課題について地域の方々から直接話を伺う。その後、分かったことや考えたことを他学級に伝え合う活動を行い、学校行事である「おみこし集会」で全校に発信していく。

 

第3段階では、下級生や学区外の人に地域の伝統である「祭り」の文化を伝える活動を行っていく。