2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等

本校は、学校教育目標「全力ENJOY! ~100 点よりも100%~」をもとに、ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野の特に②番③番を通して、探究的な見方・考え方を働かせ、地域にある「ひと」「もの」「こと」に関わり、よりよい地域社会や生活を目指して思い・願いをもち、その実現に向けて考え、行動し続けることができる力の育成を目標とし、豊かで確かな学びを実現した。

具体的には、地域に伝わる「五カ町の祭り」の学習を柱に、⑴祭りの歴史的意義や伝統性、今も続く神輿づくり、祭りの特徴を体験する探究学習 ⑵学んだことを「おみこし集会」で表現し、更なる課題を追究する学習 ⑶全校・保護者・地域住民に関わり、願いや思いを実現していく学習を行った。その中で「ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野」の③番の「文化遺産の尊重」からスタートし、②番の「持続可能なライフスタイル」まちづくりへと学びを深めていった。

⑴祭りの歴史的意義や伝統性、今も続く神輿づくり、祭りの特徴を体験する探究学習

学校前に架かる歩道橋の横断幕「神輿のまち行徳」から問いを発し、市川市や自治会・神社氏子代表・神輿店・資料館・博物館等の方々から祭りに対する思いや伝統を聞き、神輿の揉み方や装束・囃子・踊り等を体験的に学んだ。その中で子ども一人一人が、自らの「問い」を大切にし、解決に向けて探究的に学習を深めた。

⑵学んだことを「おみこし集会」で表現し、更なる課題を追究する学習

コロナ禍の中、3学年単独で「おみこし集会」を行い、地域の方々の多くの協力を戴いた。地域の方々の祭りや地元に対する思いと祭りの楽しさや誇りを体験的に感じ取った。祭りを通して、夢中になって学び続け、関わり続けるという子どもの主体性を大切にし、地域の持続可能性に関わる活動を広げていった。

⑶全校・保護者・地域住民に関わり、願いや思いを実現していく学習

下学年を中心に全校児童・保護者に体験的に気付いてもらう活動と、地域に祭りの現状を広め、まちづくりのために提起していく活動を進めた。地域のつながりを大切にし、まちに愛着をもち続け、未来に向けた新たなまちづくりを考え、地域と行政と学校が一体となって、活性化を図る意識を深めた。それがSDGsの11番「住み続けるまちづくり」につながった。

 

学校の中に留まらず、地域との関わりを実生活の中でもつことができるようになってきたことは、地域の持続可能性への第一歩であると考える。また地域行事にも積極的に参加する児童が増えている。

来年度の活動計画

〇教師のカリキュラムマネージメント力の向上

総合的な学習の時間における時間や空間や仲間とのつながりをもっと組み立てられるようにする。それぞれの教師自身のもっている感性や資質・能力を豊かに活用しながら、授業構想できるようにしたい。更に、各教科・領域を統合・横断しながらSDGsを意識した授業デザインができるように構想していくことについて深めていきたい

〇子どもたちの社会参画を向上させる

本年度までの学習活動をもとに、さらに発展させ、発信・表現段階を深め、有名なロジャー・ハートの「参加のはしご」を段階的に上がるようにする。子どもたちの「おみこし集会」や体験活動への役割参加から、実際の五カ町の祭りへの意見参加や共同決定の参加などの参画の形まで向上し、地域と一員としての自覚をもった行動へと促していける活動へと深めたい。