2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 平和, 人権

本校は、ESDの学習をすることで、身近なところから自分にできることを考え、実践する力の育成を目指した。

具体的には、①環境に関わる活動、②人権に関わる教育、③平和に関わる学習を柱に行った。

環境に関わる活動

1年生は、ESDとは何かについて学ぶところから始めた。2学期には身近な環境問題として「児島湖」をテーマに岡山県環境管理課から講師を招き、江戸時代の児島湾の干拓から児島湖ができるまでの歴史や、その後の水質汚染の問題、環境保全の取組や今の豊かな自然環境について学習をした。また、現地に赴き、水質調査や周辺のごみの状況を調べた。その後、調べ学習に取り組み、それを各班で新聞にまとめて発表し掲示した。この活動を通して、自分たちが住む環境を守るために一人一人が行動することが大切であるということを学習した。

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平和に関わる学習

1年生は1学期に岡山市が作成したDVD教材を活用し岡山空襲について学習した。

2年生は広島平和学習で原爆ドームや平和資料館を訪れ、現地のボランティアガイドの方と碑巡りをしたり、班別自主研修で被爆建物を見学したりした。実際に戦争の傷跡を見ることで、戦争の悲惨さや平和の尊さについて考えた。その後、班ごとでテーマを決め、新聞にまとめて、クラスの代表が学年で発表したり、文化発表会で掲示したりした。

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3年生は、日本で唯一の地上戦であり、県民の4人に1人がなくなったと言われている「沖縄戦」について学び、2学期に実際に沖縄に修学旅行に行った。沖縄ではガマ体験とひめゆり記念館・旧海軍司令部壕見学に行き、当時の戦争の悲惨さや平和の尊さについて考えた。また、3年間の集大成として平和の礎の前で平和集会を行った。

人権に関わる学習

全学年で非行防止教室として岡山県岡山南警察署の方を招き、身近な犯罪について学習し、その中でもSNSなどインターネットによる人権侵害についての講義を受けた。子どもたちの身近にあるSNS、使用方法を間違えると自分も相手も傷つくことになり、それは人の命までも脅かす危険なものだということを学習した。

1年生は「権利の熱気球」の授業で自分が大切にしたい権利について班で意見交換をした。2年生は「赤ちゃんポストの設置」についてディベートした。3年生は「ハンセン病」についての歴史を学び、偏見や差別なく、人と接するために大切なことについて学んだ。

今年度に引き続き、身近なところから課題を発見し、自分ができることに取り組むことを基本に行っていく。

来年度の活動計画

環境分野では、1年生で基礎的な知識を得て、児島湖の清掃活動や水質検査を行い、地域にも貢献したい。

平和分野では、1年生の岡山空襲、2年生の広島平和学習や、3年生の沖縄平和学習の3か年を見通して深く考えさせたい。座学での知識を得た後、調べ学習、そして広島・沖縄ともに語り部さんやガイドさんによる現地の方の思いを聴き、世界の平和維持について強い思いを持たせたい。

人権分野では、様々な人権課題の中で、何が生徒にとって必要かを見極めた上で生徒に必要なものを選択し、各学年で学習計画を立て系統的に取り組んでいきたい。

取り組むすべての分野において、系統性をもって行い、発表の場を設け、生徒たちのその後の生活につなげたい。