2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 平和, 人権

本校は、ESDの学習をすることで、身近なところから自分にできることを考え、実践する力の育成を目指した。

具体的には、①環境に関わる活動、②人権に関わる教育、③平和に関わる学習を柱に行った。

① 環境に関わる活動

1年生は、ESDとは何かについて学ぶところから始めた。1学期には身近な環境問題として「児島湖」をテーマに調べ学習に取り組み、それを各班でまとめた新聞を廊下に掲示した。さらに、岡山県環境管理課から講師を招き、出前授業を依頼し、江戸時代の児島湾の干拓から児島湖ができるまでの歴史や、その後の水質汚染の問題、環境保全の取組や今の豊かな自然環境についてなど、様々な視点から児島湖について学習をした。2学期には環境学習の一環として児島湖周辺の清掃活動を行い、1年生全員が45Lのごみ袋を持ち、児島湖周辺に散乱している生活ごみを袋いっぱいにに回収した。この活動を通して、身近な場所にあるごみの多さに気付き、自分たちが住む環境を守るために一人一人が行動することが大切であるということを学習した。

②平和に関わる学習

2年生は昨年度学習した岡山空襲についてもう一度振り返り、岡山自主研修として自分たちの住む岡山市で起こった岡山空襲の戦跡を巡った。また、広島平和学習で原爆ドームや平和資料館を訪れ、実際に戦争の傷跡を見ることで、戦争の悲惨さや平和の尊さについて考えた。平和記念公園では外国からの観光客に、資料館の感想や平和への思いなどをインタビューして考えを深めることができた。

3年生は、日本で唯一の地上戦であり、県民の4人に1人がなくなったと言われている「沖縄戦」について、またその沖縄に特攻隊として片道の燃料だけを積み飛び立っていった空軍基地のあった「鹿児島知覧」について調べ、学習をした。また、クラスや学年で「平和の思い発表会」を開き、一人一人がこれまでの平和学習で学んだことを自分の言葉でまとめて発表を行った。この学習を通して今ある平和な世界をより大切にしていくことを学んだ。

③ 人権に関わる学習

全学年で非行防止教室として岡山県岡山南警察署の方を招き、身近な犯罪について学習し、その中でもSNSなどインターネットによる人権侵害についての講義を受けた。子どもたちの身近にあるSNS、使用方法を間違えると自分も相手も傷つくことになり、それは人の命までも脅かす危険なものだということを学習した。

今後も3学期に道徳科の授業を通して、さらに人権学習を行う予定である。

来年度の活動計画

今年度に引き続き、身近なところから課題を発見し、自分ができることに取り組むことを基本に行っていく。

環境分野では、1年生で基礎的な知識を得て2年生で発展させた体験活動を行う。3年生では毎年行っている児島湖の清掃活動や水質検査を行い、地域にも貢献したい。

平和分野では、2年生の広島平和学習や、3年生の沖縄平和学習を通して深く考えさせたい。座学での知識を得た後、調べ学習、そして広島・沖縄ともに語り部さんやガイドさんによる現地の方の思いを聴き、世界の平和維持について強い思いを持たせたい。

人権分野では、様々な人権課題の中で、何が生徒にとって必要かを見極めた上で生徒に必要なものを選択し、各学年で学習計画を立て系統的に取り組んでいきたい。

取り組むすべての分野において、系統性をもって行い、発表の場を設け、生徒たちのその後の生活につなげたい。