2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, エネルギー, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, 減災・防災, 食育, エコパーク

本校は、「心豊かに、たくましく生きる子どもの育成」を学校理念として、ESDを「持続可能な開発のための教育」と捉え、自然や社会、人とどう関わらせるのか、また、「自分の立てた計画に従って主体的に行動する力」「物事を多面的・総合的に考える力」「他者の考えのよさを認め,自分の考えをよりよくしていこうとする力」を育成するにはどうするのかなどを念頭に置いた指導に取り組んでいる。

具体的には、①伝統文化に係わる活動、②防災に係わる教育、③環境に係わる学習を行った。

①  伝統文化の継承に係わる活動

クラブ活動:本校のクラブ活動は、お花を生けたり、お茶を点てたりする「カルチャークラブ」、囲碁・将棋をする「ゲームクラブ」がある。お花は地域の「生け花山月」流の先生が来られ、お花の生け方を教えている。華道も同様で地域の華道の先生が教えている。囲碁・将棋も地域の年長者の方が教えに来ている。

そろバン教室:そろばん教室:毎週1回、放課後のそろばん教室を行っている。授業ではほんの数時間しか扱わない学習であるが、自主的に自宅でもそろばんを練習するなど、級も取れる程にそろばんの力がついている。

その他、地域の敬老会や祭り等に学校から参加し、例年、運動会で行う踊りを披露している。

②  防災に係わる教育

本校では、理科教育に防災の視点を加え、教育課程を編成している。

 

第5学年理科「流れる水のはらたき」の学習では、流れる水のはたらきと最近の水害とを関連付ける学習を行った。単元の最後には、防災意識を高める学習を行った。本年度は特に、7月の集中豪雨でも避難したり、自宅前の道路に流れてきた土砂を取り除いた経験を出し合ったりするなど、防災意識の向上を目指した。

 

また、第6学年理科「土地のつくりと変化」でも地震や津波、火山噴火と土地のつくりを関連付け、単元の最後には、近年の自然災害の歴史を振り返る学習を行った。

 

これらの学習を通して、自然の仕組みや変化を知り、「自分で考え主体的に行動する力」「物事を多面的に調べ、総合的にまとめる力」「他者のよさを認め、自分の考えをよりよくしていこうとする力」を育成する単元構成を工夫し、指導に取り組んだ。

 

①  国際交流に係わる学習

 

第6学年総合的な学習の時間では、10月4日・5日の2日間、プラサンミット小学校との交流を行った。「タイと日本の舞踊の紹介」「うちわ作り」「紙漉き体験」「書道体験」「浴衣を着ての茶道体験」等を行った。学校生活においても、掃除時間や給食時間の体験を共に行った。お互いの国の言葉は通じないが、身振り手振りで意思を伝えたり、お互いに英語を使って会話をしたりしていた。また、生き物を大切にする心を育てることで、環境問題について考える素地もできた。

 

 

 

 

②  環境に係わる学習

 

第1学年生活科「生きものとなかよし大さくせん」では、生きものを一人一人が飼育し、その生きものの立場にたってお世話したり、その気持ちを考える活動を仕組んだりした。単元の終末では、生き物を飼育してがんばってきたことや生き物について発見したことを、まとめお互いに振り返る活動を仕組んだ。

 

第6学年理科「電気の性質とその利用」では、あかりと環境教育と称してパナソニックが行っている「明りのエコ教室」を行った。省エネやあかりの大切さを実感する実験となっており、毎年、本校がパナソニックへ申し込んでいる。

 

③  食育に係る学習

第5学年総合的な学習の時間「稲作体験」では、学校の敷地内に田を設け、代掻きから稲刈り、脱穀まで、自分たちで行った。取れたお米を家庭科の調理実習で使用した。子どもたちは稲作の大変さを実感し、農業に携わっている方に思いを馳せ、お米一粒一粒を大切にする気持ちが育っていった。

 

 

来年度の活動計画

常時活動については、クラブ活動での「華道」「茶道」「将棋」、放課後そろばん教室、学期に1度の小中連携の挨拶運動、環境委員会によるペットボトルキャップ改修や節電への啓発活動、放送委員会における北九州市人権推進センター明日への伝言板放送等がある。

 6月…田植え、地域清掃 7月…平和学習では平和に関する学習を行い、全校児童による千羽鶴を折る。 5年生社会科見学では自動車工場とそのリサイクル工場(解体工場)の見学をし、児童者の製造とリサイクルについて学ぶ。9月…1年生生活科では一人一人が生き物を飼育する体験を行う。5・6年生は校区の敬老会への参加を行う。10月…6年生の修学旅行では長崎へ行き、原爆資料館等の見学を行う。1月…3年生社会科では校区の行事(どんど焼き等)について調べる、校区の製菓工場を見学をする。また、校区の年長者の方との七輪体験を行う。 本校では、各単元においてESDの視点を意識した授業展開を仕組んでいるが、特に高学年の理科学習の展開で、防災の視点での学習を位置付けている。過去や近年の自然災害の仕組みを学ぶことで、防災の意識が育つと考える。