2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 人権, 福祉, 健康

本校は「『知・徳・体』のバランスのとれた民主的で文化的な社会の建設に貢献し,国際社会で通用する人材の育成」を目指し,ESDの実践を通じて「持続可能な社会づくりに関わる課題を見出し,それらを解決するために必要な能力や態度を身に付ける」ことを目標としている。
本校では目標達成のために,(1)総合的な学習及び探究の時間における活動,(2)各教科・科目及び特別活動の学習における活動,(3)ユネスコスクール委員会の活動の3つを軸にESDに取り組んでいる。

(1)総合的な学習及び探究の時間
1学年では,自らの「学びの仕組み」,現代社会の諸課題に関わる探究の過程において,課題の発見及び解決に必要な知識及び技能を身に付けるとともに,自己の学びと学び方の統合を図ることや現代社会の諸課題の背景にある概念を理解することを目標に学習活動を行っている。2学年では,自らの「学びの仕組み」,現代社会の諸課題と自分自身との関わりから問いを見出し,その解決に向けて仮説を立てたり,調査して得た情報を基に分析・検証した上で,論理的にまとめ・表現したり,省察して自己理解に生かすことを目標に学習活動を行っている。3学年では,自らの「学びの仕組み」,現代社会の諸課題に関わる探究活動に対し,互いのよさを生かしながら,社会に貢献する態度を持って主体的・協働的に取り組むことを目標に学習活動を行っている。
3年間の学び全体を通じて,持続可能な社会づくりに関わる課題を見出すための視点や,それらの課題を解決するための7つの能力・態度の育成(①批判的に考える力,②未来を予測して計画を立てる力,③多面的,総合的に考える力,④コミュニケーション力,⑤他者と協力する態度,⑥つながりを尊重する態度,⑦進んで参加する態度)を意識して学習活動を行っている。

(2)各教科・科目及び特別活動の学習における活動
特別活動では,自分自身の課題や自分が所属する学校の課題を考え,今後の在り方を考えさせるために,1,2学年合同で所属校の校則について考える活動を行った。学年を超えた話し合いを通じて,多様な見方・考え方に触れることで,自らの生活を振り返り,今後の生活の在り方について考えを深めた。
また,地域社会への関心を高め,地域が持つ課題の改善に対して積極的に行動できる態度を育成するために,学年毎に学校周辺の清掃活動を行った。さらに,最寄り駅であるJR府中駅の花壇に花を植え,地域の環境整備に励んだ。

(3)ユネスコスクール委員会の活動
平和や人権,福祉について関心を高めるために,国際ユース作文コンテストに応募した。「いのちって何?」をテーマに各自が自身の体験や見聞きしたことをもとに,自分の命や他者の命について考えた。世界各国から選ばれた入賞作品を読むことを通じて,世界の若者たちが命とどのように向き合い,命についてどのような考え方をもっているのかを知り,命についての考えを深めた。
また,広島県視覚障害者団体連合会からの依頼で,書き損じハガキ,切手,テレホンカードの寄付の呼びかけを行った。視覚障害者の福祉向上のために自分たちがどのように関わっていけるのかを知り,クラス毎にユネスコスクール委員の生徒が代表となって呼びかけを行った。

来年度の活動計画

①持続可能な開発のための教育の促進
総合的な学習及び探究の時間だけではなく,各教科の学習活動や特別活動においてもESDの視点を踏まえた指導を促進する。
②総合的な学習及び探究の時間のESDの充実
ESDに係わる課題発見・解決に向けて,学年段階に応じた指導の一層の充実を図る。
③委員会活動の充実
生徒自身が活動の意義や意味を理解し,それらを意識して活動を行う体制を整え,指導を進めていく。