2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

エネルギー, 環境, 文化多様性, 国際理解, ジェンダー平等, 福祉, 持続可能な生産と消費

本校では「主体的に学びに向かい、自己の人生を切り拓くことができる生徒を育てる」という学校教育目標の下で、ESDを「個の尊重・豊かな人間形成・心のふれあいを大切にする教育」と捉え、ESDの実践を通して生徒の主体性の伸長を図ってきた。
具体的に、①国際理解に係わる教育、②SDGsに係わる教育を実施した。
①国際理解に係わる教育
・留学生受入・派遣
異文化学習および文化の多様性と文化遺産の尊重という分野を通して、他人を尊重する力の育成を目標に留学生の受入と派遣を行った。本校は北海道の地方にあり、人口は1万9千人、そのうち79名のみが外国籍を持っている。そのため、遠軽では生徒に限らず町としてなかなか国際理解が進んでいない状況があった。そこで、実際に異国の人と触れ合う機会を作ることができないかと、3年前から留学生の受入を行ってきたが、本年度は過去最長の8ヶ月半、しかも同時に2名の留学生を受け入れることができた。フィリピンとマレーシアから来た留学生は英語が堪能であったため、生徒たちは自ら積極的に英語と日本語を交えて交流し、異なる価値観から多くのことを感じ取ったようであった。また、英語が「伝わる」ことが楽しく、もっと多くの人と英語でコミュニケーションをとりたいという声が多く聞かれたことから、英語を学ぶ目的を再確認することにも繋がった。しかし、ホームステイ先がなかなか見つからない等課題も見つかり、学校から町全体に国際理解を広げていくためにはどうすればよいか考える必要性があることを強く感じた。また、受入のみでなく、短期ではあるがAIG高校生外交官プロジェクトで生徒の派遣をすることもできた。参加した生徒は自分が感じたことをまわりに伝えたいと考え自ら行動し、学年全体の前や新聞記事、ラジオにて発表し、国際理解を広めることができた。主体的に動く人(プロジェクト参加者)に感化されて自分も主体的に行動するようになり、その人に感化されて他の生徒も、という連鎖が生まれる良い例であったと思う。

②SDGsに係わる教育
・時事問題研究
総合的な探究の時間では、持続可能な開発および持続可能なライフスタイルの分野を通した「探究する力」の育成を目標とした。持続可能ということを身近に考えられるようにするには地域との連携が必要であると考え、多くの地域企業に協力を仰いだ。1年次では「考え方」と「実現力」について理解を深め、学んだ力を使ってオホーツクに関するCM動画作成に取り組んだ。2年次では前年度でのSDGs探究を踏まえ、「企画力」に重点を置き、地元の課題を解決するためにできる事業を企画し、地元企業にプレゼンを行った。両年次とも多角的に物事を観る力を育むとともに、持続可能ということがいかに重要か考えることができた。

来年度の活動計画

(1)次のような教育活動を通して、主体性・自律性・人を思いやる姿勢を育む。
時事問題研究
異校種連携事業(高大連携事業)
「オホーツク風土研究」(学校設定科目)の授業計画
防犯協力ボランティア
留学生受け入れ・派遣
社会福祉協議会との連携(イベント運営、共同募金運動)
町のゴミ拾い
JICA協力隊との連携事業
インターンシップ(町コスモス園除草作業等)
障がい者入所施設イベント運営補助
特別支援学校での共同学習
主権者教育講座/人権擁護講座
地域イベント運営補助
(2)各種大会や研修会などに参加し、情報収集を行い生徒に還元できる活動を考察する
ユネスコスクール全国大会への参加