2020年度活動報告

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本年度の活動内容

活動分野

環境, 国際理解, 平和, 人権

本校は、「真理・真実を追求する人間的自立」を学校理念として、ESDを人類が築いた人権や平和の概念を核に国際理解や文化の多様性ととらえ、ESDの実践を通して人類自らが平和で持続可能な国際社会や自然環境を守り育てる力の育成を目標とした。

具体的には、国際理解、人権・平和、環境を3本柱に、①文化の多様性にかかわる学習、②地域の産業かかわる学習、③平和にかかわる学習を行った。

昨年度3月より、今年度6月まで、コロナ禍で休校になり、取り組みに例年のことに加えて健康管理が問われ、これまで通りの実施は困難となったが、②③の学習にかかわって社会見学、修学旅行の実施時期、万全な対策をした上で必要な経験・学びとして実現した。

① 文化の多様性にかかわる学習

本校の外国語活動・外国語では、英語の学習とともに、「言語・文化」と言う分野を設けて、様々な国の言語の規則性を学び知る中で母語への気づきと理解を深め、言語を裏打ちしている文化の多様性の中でつかむことをねらいとした学習を取り入れている。そのことはインクルーシブな発想を育むことにつながる。そのための学習プログラムを加えることで、英語だけでなく日本語、ひいては世界の言語に自ら触れる機会を見出す契機になることを目指す。

②地域の産業にかかわる学習

人々のくらす地域の文化、気候、人々の知恵が交わり、地域の地場産業が見出され継承されている。社会科では2年では、給食でも利用していた自分たちの飲んでいる牛乳を生み出す乳牛を育てるU牧場での牛の学習、3年では、附属自然環境教育センター実習園での米づくりを1から学び、奈良盆地の降水量が少なく米づくりには向いていない気候にあるが、水を得るためにどのようにしてきたかについてさらに4年で学ぶ。また、4年では、大和高原のお茶づくり、日本の植林による杉の育て方を学ぶ「吉野山地と川上村の林業」に続く。

地域の自然環境を生かし、人々の知恵と相まって築き上げられた地場の産業の本質性を、現場に行くことで実際に仕事をする現場、人、道具、製品のつながりから学んでいる。地域の豊かな自然と人々の営みの結びつきの中で構築される文化性は学ぶ価値があり、人の労働が社会の大きな支えになっていることを豊かに学ぶことを目指す。

③平和にかかわる学習

平和学習は1)ヒロシマでの学習、2)全校に平和を伝える学習を行った。

1)ヒロシマ修学旅行

本校の6年生はヒロシマ修学旅行にむけて、今年度の学習のめあてを「〇世界で初めて核兵器が落とされたヒロシマの地で、自分の目と耳を通して、原子爆弾の被害(爆風・熱線・放射線)やおそろしさを学ぶ。 〇広島で学んだ事実をもとに、自分の考えをもち、自分のことばで全校のなかまに伝える。 〇めあてにそって自分たちで考え、周りのことと先のことを見通して行動する。」として取り組んだ。

事前学習として、国語:「たずねびと」、「平和の砦を築く」、社会:「15年戦争」、音楽:「白い鳩」、夏休みの平和学習の知り合い、3つのひろしま、絵本「まっ黒なおべんとう」などを学んだ。

ヒロシマ修学旅行では、被爆者の中西巌さんのお話を被爆した被服支廠で聞く。平和資料館の見学、平和記念公園の見学、被爆者の梶本さんのお話など具体的なものと人のつながりの中で学びを積み重ねた。学んだことをもとに考えたことを現地のまとめの集会で語り合い、学ぶ中で平和について「伝える」意味を共有した。

2)全校に平和をつたえる学習

ヒロシマ修学旅行で学んだことを全校に伝える会として「平和の思いを届ける会」をする。全校から集めた折鶴がどうなったか集会伝えること、学んだことを自一人ひとりがふりかえり、4~6つの学んだことを1年生から5年生に語る。そして他の学年の子どもたちがどう思ったかをフィードバックしてもらう。

3学期、卒業を目の前に、広島で被爆遺跡の保存にもかかわっておられる校長先生から「平和のといでをわたしの中に、みんなの中に」という題で被爆遺跡の保存、取り壊しに関わる現状、残す意味、平和の歌との出会いなどをお話いただいた。それを学んだことをもとに集会を行い平和への願いを伝えた。

来年度の活動計画

今年度はコロナ禍のためにできなかったこともあるが、平和にかかわる学習では、ヒロシマ修学旅行を核にした事前、事後の取り組みを含めた1年を通しての取り組みが大きな意味を持っていることを確認してきた。ヒロシマ修学旅行で学ぶ被爆遺跡、被爆者のお話、今に続く平和のとりくみなど、子どもの学びがいをどう生み出すかは毎年の課題である。6年生の実態に合った学びになるよう教材研究に余念がない。次年度は5月下旬に実施計画である。国際理解にかかわっては核兵器禁止条約が発効し、平和の取り組みは一歩前に進んでいる。児童自身が、学んだことをもとに、自分たちの願いとして平和についてどう考え、語り継ぐ意味を見出せる取り組みを計画していく。