2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, 環境, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費

本校は2017年度にユネスコスクールとなった。学校目標は『ともに拓く』~なかよく・かしこく・たくましく~。今までの教育活動をESDの視点で捉え直し、「つむぎ合い」を中心にすえて取り組んできた。

具体的には、①書き損じはがき集めに係わる活動、②「縄文科」学習、③SDGsを意識した学習、④地域の自然と関わる活動、⑤ユネスコスクールのロゴを使って各通信の発信 を行った。

①書き損じはがき集めに係わる活動

回収ボックスを昇降口に置き、1月下旬まで回収する。世界には公的教育を受けられない小学生がいる事実を知り、自分ができることから行動に移そうとする姿を育むことができた。

②茅野市では二体の国宝土偶が出土していることから、市内全小中学校で「縄文科」学習に取り組んでいる。

一例では、4学年の1クラスで昨年度からの課題「縄文人は火を灯し続けるために、どのような燃料を使っていたのか」を解決するべく調査を継続。そして、エゴマ油を使っていたかもしれないと考え、地域の方の協力も得て栽培を行い搾油に取り組んだ。工夫を行い、協力や協働なくしては油ができなかったと感想を持ち、縄文人も力を合わせて生活していたことを体感した。

③SDGsを意識した学習

4年3部は、昨年度から継続して、給食で出される牛乳ビンのふたを紙の部分は洗って乾かして紙ゴミとして、ビニールの部分はプラスチックゴミとして分別している。「燃えるゴミを少しでも減らしたい。そうでないと、地球がゴミを燃やした灰でいっぱいになる。二酸化炭素の発生も減らしたい。」という願いから、取り組み始めた。そして自分たちだけのクラスだけではなく、全校にもこの有意義な活動を広めたいと考え、クラス訪問を行って呼びかけた。今年度は、各児童が「My SDGs」として、環境問題やリサイクル等で関心のあることを調べ、自分ができることを考え、実践し始めている。ゴミの分別、節電、節水、残食ゼロなど、Act Localである。

5年3部では、茅野市のよいところや課題を考える中で、茅野市の環境問題に興味を持った。公園や通学路のゴミ拾いを行ったり現在社会で行われている取り組みを調べたりすることを通して、地域に貢献するために自分たちができることは何かを考えている。

④地域の自然と関わる活動

1学年は、秋に地域にある「永明寺山」に遠足に行った。永明寺山ふれあいの森を創る会の方々に、道案内をしていただき、途中途中で見どころや草木のこともお話しいただき、自然に親しんでいた。生活科の学習でリース作りをするとき、拾ってきた松ぼっくりを使おうとアイデアが浮かんだ。永明寺山の自然を身近な作品に生かそうとする姿があった。

 

⑤学校だよりや学年学級通信等にユネスコスクールのロゴを掲載し、児童や保護者、地域の方にユネスコスクールであることを広く発信した。

来年度の活動計画

ESDの理念や「持続可能な開発目標(SDGs)」を職員に周知し、学習活動や行事のねらいを角度づけしていく。具体的には、学年別指導計画をSDGsの視点がねらいとなっているものを、シンボルマークで示す。また、生活科および総合的な学習の時間を学級の中核活動にすえ、各教科横断的なつながりを付け加え、ESDカレンダーを作成し、SDGsを意識して授業を展開する。

全学年が縄文科の学習を通して、縄文土器や土偶に興味をもったり、どんな暮らしをしていたのか思いを馳せたりする。知恵を働かせ、協力して生活していた素晴らしさについて、体験を通して学ぶ。

ユネスコ協会の取組として行っている書き損じはがき回収に引き続き協力していく。

地域の方々や外部団体の方々と協力して学ぶことが本年度も難しかった。制限が緩和されるに従って、諸外国について学ぶ機会を、講演会や社会の授業、平和学習などを通して行っていきたいと考えている。

過年度は行ったベルマーク募金について、委員会活動と関連させながら再開したい。その目的を理解して協力をしていく活動を醸成し、集まったベルマークの中から「アフガニスタン寺子屋プロジェクト」に友愛援助資金として寄付していきたい。