2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

環境, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 貧困

 

 

本校は2017年度にユネスコスクールとなった。学校目標は『ともに拓く』~なかよく・かしこく・たくましく~。今までの教育活動をESDの視点で捉え直し、「つむぎ合い」を中心にすえて取り組んできた。

具体的には、①書き損じはがき集めに係わる活動、②「縄文科」学習、③「全校つむぎ合い講座」の講演による「平和」学習、④地域の自然と関わる活動、⑤ベルマーク募金、⑥ユネスコスクールのロゴを使って各通信の発信 を行った。

①書き損じはがき集めに係わる活動

回収ボックスを昇降口に置き、1月下旬まで回収する。世界には公的教育を受けられない小学生がいる事実を知り、自分ができることから行動に移そうとする姿を育むことができた。

②茅野市では二体の国宝土偶が出土していることから、市内全小中学校で「縄文科」学習に取り組んでいる。

本校では3学年で、「縄文人は火を使っていた」ことから火起こしに取り組んだ。火を着けることは簡単ではないこと、協力や協働なくしては着けられないことを知り、縄文人も力を合わせて生活していたことを体感した。4学年では、縄文カルタの絵にあったイヤリングやペンダントに興味をもち、ろう石をけずってまが玉を作った。まが玉にどんな願いを込めていたのか、縄文人の生活の様子に思いを馳せながら制作した。

③「全校つむぎ合い講座」の講演から 平和を祈り千羽鶴を広島・長崎へ

昨年度長崎市出身の保護者から長崎に落とされた原爆の被害について、講演をしていただいた。長崎市の学校は8月9日は登校日で、平和について学習すること。夏休み帳には原爆や平和にかかわるページがあることなどの話から、長崎の子どもたちは小さい頃から「平和」について学んでいることを知った。そして、戦争の悲惨さや原爆の恐ろしさ、平和の尊さについて考える機会になった。この講演をきっかけに、「自分たちにできることはないか」と考え、千羽鶴を作って被爆地の広島と長崎に送ることにした。折り方がわからない1年生に姉妹学年の6年生が教えながら、平和を祈り鶴を折った。地域の方や学校職員、PTAの役員、コミュニティ・スクールの皆さんとともに作り上げた。

④地域の自然と関わる活動

3年3部は、地域にある「永明寺山」に散策に行き、登り下りをするには杖があると便利だと考えた。そこで、山に落ちている手頃なサイズの木を拾ってきて、のこぎりで切ったりカッターで皮をむいたりして、加工して杖作りをした。

4年2部は、市の運動公園に住むリスの観察をしてきた。かわいいリスをこれからも守っていきたいと願い、公園を訪れる人たちに守ってほしいことを伝える看板を設置した。

⑤ベルマーク募金

一人でも多くの子どもが学校に通って学べるようになってほしい。そして、世界の子どもたちが、私たちと同じように、自分の話す言葉の文字が読めるようになってほしいという願いから、昨年度末集まったベルマークの中から、2万円分を「アフガニスタン寺子屋プロジェクト」に友愛援助資金として寄付した。

⑥学校だよりや学年学級通信等にユネスコスクールのロゴを掲載し、児童や保護者、地域の方にユネスコスクールであることを広く発信した。

来年度の活動計画

ユネスコ協会の取り組みとして行っている書き損じはがき回収に引き続き協力していく。

全学年が縄文科の学習を通して、縄文土器や土偶に興味をもったり、どんな暮らしをしていたのか思いを馳せたりする。知恵を働かせ、協力して生活していた素晴らしさについて、体験を通して学ぶ。

ESDの理念や「接続可能な開発目標(SDGs)」を職員に周知し、学習活動や行事のねらいを角度づけしていく。具体的には、学年別指導計画をSDGsの視点がねらいとなっているものを、シンボルマークで示す。また、生活科および総合的な学習の時間を学級の中核活動にすえ、各教科横断的なつながりを付け加え、ESDカレンダーを作成し、SDGsを意識して授業を展開する。

諸外国について学ぶ機会を、講演会や社会の授業、平和学習などを通して行っていきたい。

ベルマーク募金について、継続していきたい。