2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 文化多様性, 福祉, 持続可能な生産と消費

1 2020年度重点テーマ
・対話力で未来を創る子の育成
2 児童・生徒に身に付けさせたい力
協創的な人とのかかわりが求められる時代を生きる力として対話力を重視する。対話力を「互いを尊重し合う心情と協創的な人とのかかわりが生むスキル」と捉えた。
cf.「対話とは、出会いであり、対話者同士の省察と行動が、そこでひとつに結びついて、世界の変革に向かうもの」(パウロ・フレイレ)
3 取組内容
(1)児童に対話力を育む基礎研究
・先行研究、先行実践を活かし、本校が追究すべき対話力及びそれを児童に育む実践方法について、基礎的な研究を行う。
(2)各教科等における対話力育成の実践
・各教科等の授業実践により対話力を育成する。
(3)「17の目標(169のターゲット)」に対する取組
・各教科とリンクした取組
・総合的な学習の時間での取組
4 実践事例
1年 生活科「あきとなかよし」
6月から育ててきたアサガオのつるを使ってリース作りをした。よりよいリースにするためにはどうしたらよいか考え、学校の周りで飾り集めをした。紅葉や木の実など、身近にある秋に気付き、そのよさを感じられた様子だった。「せっかくそだてたのに、すてたらもったいない!」その一言から、秋のお宝をたくさん使った素敵なリースを完成させることができた。
2年生活科「野さいをそだてよう」
きゅうり・なす・ピーマン・ミニトマトの栽培を通して、土・水・太陽など、自然の大切さを学んだ。収穫した野菜を食べる喜びから、自然の大切さを知り、守っていこうという姿勢を身に付けた。また、ミニトマトの脇芽を取り、植えることで、ミニトマトを栽培した。自分たちで食べ物を増やしていく方法と貧困地域での取り組みを関連付けながら取り組んだ。
3年 総合的な学習の時間「ふれあいの輪」
ウェビングマップを用いて車椅子のイメージを広げ、車椅子の種類やスポーツなど興味をもったことについて調べた。また、校内のバリアフリーについて調査を行うことで、乗っている方々の大変さやサポートの大切さに気付くことができた。バリアフリー設備が整った総合体育館・グラウンドを、地域の方に知らせようという課題をもち、調べたことをリーフレットにまとめ、キャッチコピーをつけた。
4年 社会「ごみのしょりと利用」
実際に自分の家で出しているごみについて一週間調べ、疑問に思ったことを基に学習をすすめた。今年度は社会化見学に行くことができなかったものの、「クリーンセンター多摩」のパンフレットや施設案内の動画から、ごみの処理の仕方や清掃工場の人々の工夫・苦労について学び、ごみを減らすことの大切さに気が付いた。稲城市で出たごみが、あらゆる形で再利用されていることなどを知り、自分たちにはどんなことができるのか考えを出し合い、新聞にまとめた。
5年 社会「私たちの生活と工業生産」
まず、11個のパーツで完成する紙製の車を組み立てた。班で速く、たくさん作るためにはどうすればよいかを話し合うことで、役割分担や流れ作業などの様々な工夫を発見した。実際の工場でも、同様に自動車が組み立てられていることを知り、工業生産をより身近なものに感じながら、日本の自動車づくりのよさをパンフレットにまとめた。
6年 総合的な学習の時間「わたしたちの未来を考えよう」
「SDGsって何だろう?」というところから始めました。ゴール1からゴール17まで1つずつ、キーワードを確認しながら、ワークシートや動画などで学習しました。その中から自分が気になったゴールを1つ決め、身近にある課題を調べました。その中で、自分に何ができるかを考え、『SDGsの花』として学校内に発信しました。

来年度の活動計画

1 2021年度重点テーマ
・対話力で未来を創る子の育成
2 児童・生徒に身に付けさせたい力
今年度に引き続き、来年度も「対話力で未来を創る子の育成」をテーマに、ESD教育を進めていく。協創的な人とのかかわりが求められる時代を生きる力として対話力を重視する。対話力を育成し、互いを尊重し合う心情と協創的な人とのかかわりを育てる。
本校は、地域に根ざした学校として、地域との係わりを大切にした教育を行っている。ユネスコスクールとしてのESD教育も、地域の自然との係わり、地域の人々との係わり、地域の歴史との係わりを大切にした活動を行っている。来年度も、今年度活動計画を基本とし、今年度の実践の反省を生かし、継続・発展させていく予定である。また、SDGsについて更に理解を深め、ESDカレンダーを生かし、子どもたちがSDGsをより意識して活動できるよう工夫する。実践を通して、地域を愛し、地域を大切にする児童を育成し、地域の一員として貢献できるようにしていきたいと考えている。