2021年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

文化多様性, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 持続可能な生産と消費, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

本校では昨年度に引き続き、水戸市が誇る文化財である偕楽園の梅の剪定材を利用して梅染の研究を行ってきた。日本文化遺産の一つに登録される弘道館・偕楽園であるが、残念ながら地元住民にも十分にその歴史的意義や内容が知られているとは言えない。そこで本校は、偕楽園の梅の木が剪定される際の枝を用いて布や和紙を染めてマスクなどの商品開発を研究してきた。こうした枝は従来廃棄されるのみだったが、有効活用して新たな魅力を創造することができると考えている。また、弘道館・偕楽園についての基本的な学習も行っている。実施に際しては地元NPOの水戸ユネスコ協会の指導・協力を頂きながら、必要な薬剤の種類や量などの計量的な研究を進めてきた。「ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野」の②及び③に相当するものといえる。

また、海外のユネスコスクールとの交流にも力を入れた一年であった。6月にはバングラデシュのTejgaon Girls Schoolとのオンライン交流、12月には韓国のSungduk Middle Schoolとのオンライン交流を実施できた。お互いの学校や地域、文化などについて楽しく交流し相互に関心を高めることができた。今後も交流を継続し、いずれは共同の課題解決的な取り組みにレベルアップさせていきたい。この取り組みは「ユネスコスクールが重点的に取り組む3つの分野」の①及び③に相当するだろう。

最後に、コロナ禍という状況を受け、地域のボランティア協議会より依頼を受けて感染症流行により生活が困窮してしまった家庭への物品支援に協力した。校内に回収ボックスを設置して呼びかけたところ、多くの生徒が家庭から生活物資や保存のきく食料品を持ち寄ってくれた。身近な地域の問題に目を向け、各自にできるアクションを実践するというマインドが多少は高まったものと考える。

来年度の活動計画

引き続き梅染の研究を行い、限定的に商品化を実現したい。また、この取り組みを海外の交流校にも英語で伝えていきたい。