2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

エネルギー, 環境, 国際理解, 平和, 人権, 食育, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED)

 本校は「Learning to be : 多様性の時代を協調して生きることのできる国際人の育成目指して」を活動テーマとして、ESDを「現代社会の課題を自分事として、身近な暮らしの中で、『新たな価値観』や『行動』を生み出すこと」と捉え、ESDの実践を通して、問題に気づき、それを解決していくための手立てを考え、工夫する力や、チームでものを考えるために創造的なコミュニケーションを図る力の育成を目標とした。
 具体的には、⑴異文化理解プロジェクト⑵環境教育・ボランティア教育プロジェクト ⑶地球規模の諸問題解決方策プロジェクトを柱に、①国際理解学習に関わる活動 ②環境学習に関わる学習 ③ボランティア活動 ④地球規模の諸問題解決方策に関わる学習を行った。
以下本年度の代表的な実践活動をまとめた。

① 国際理解学習に関わる活動
〇海外研修旅行:
 中学は3年時にカナダへの研修を実施。ホームステイを通して異文化体験を行った。
 高校は2年時にロンドンへの研修を実施。現地高校生や大学生との交流を体験した。
〇郷土料理保存会との食文化活動:
 善光寺平の自然風土によって築かれてきた食文化を伝承している「ちょうまの会」の方と、箱膳を作る活動を通して、中山間地域、地産地消に関心を持ち、カナダ研修でホームステイする各家庭に、「和食」を伝える活動をした。

② 環境学習に関わる学習
〇ながの環境フェア活動:
 国際ソロプチミスト長野みすずとチームになり、地域の子どもに環境紙芝居を行った。
○Kids’ISO14000プログラム:
 エネルギー、水、ごみの問題など生活に関連した環境問題から、温暖化など地球規模の環境問題について学び、これらの問題を解決するために何ができるのか、自ら考え実行する力を養うことを目的に活動に参加した。 

③ ボランティア活動
○長野マラソン・長野車いすマラソン大会ボランティア活動:
 1998年開催の長野冬季オリンピックレガシーを未来へと引継ぎ、地域のスポーツ、文化の発展を目的とした長野マラソン大会に、ほぼ全校生徒がボランティアとして活動した。
〇インターアクトクラブ活動:
 夏、東北被災地研修を行った。日本人である自分を深く理解し、今後の日本・世界の諸問題を考える上で何ができるか、具体的な行動を考える機会とした。

④ 地球規模の諸問題解決方策に関わる学習 
〇中学生徒会国際月間:
 「SDGsを、文化学園長野中学生徒会として行うプランを考え、ICTを使い提案しよう」を目標に、2学期を国際月間と定め、活動した。
〇高校: 総合的な学習:
 高校1年の総合学習で、SDGsの視点を踏まえつつ、世界の現状を知り、2年では、長野市や身近な地域に視点を置き、世界の諸問題と地域の課題を結びつける思考力や判断力の育成を目指し、論理的に伝える活動を展開した。

来年度の活動計画

 本年度の取組では生徒会が中心となり、SDGsと身近な課題をつなげて具体的な行動計画を立てることができた。その取組が信濃毎日新聞に掲載され(活動写真参照)その発信を受け取った方から寄付が届くというつながりも生まれた。来年度は、本年度立てた行動計画を、学校、地域そして学校以外の諸団体が連携・協働する形で実行していきたいと思う。
 また、ユネスコスクール3年目に向け、学校全体の「SDGsの見える化」を図りたい。図書館をアウトリーチ拠点とする、教育活動の全てをSDGsとつなげ可視化する、教科横断的に大きな学習の流れをつくるESDカレンダーを研究・改良する、など。そして、SDGs及びESDの校内研修を行い、ホールスクールとして全職員で関わりながら、少なくとも各学年の職員がそのような授業づくりに向かって連携・協力できるようにしたい。
 教科等の学習成果を活かしながら、自分事として意欲的に学び、コミュニケーションを通して互いに考えを深め、発信する生徒の育成を引き続き行う予定である。