2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 海洋, エネルギー, 環境, 国際理解, 健康

本校は「自分の属するコミュニティの文化を含め、世界中の多様な文化への理解に努めるよう促す。自分と異なる考えの人々も認め尊重しながら、世界に貢献する若者を育成する。思いやり、積極性、探究心を持ち続け、生涯において学び続けることの大切さを知らせる。」を理念とし、主に異文化教育、環境教育、健康教育に取り組んでいます。また、ユネスコスクールとして毎年ユネスコ国際デーを通して学びを深めていますが、今年は ①「世界海洋の日」②「国際障がい者デー」のお祝いとして、幼児部、小学部共に、関連施設訪問や地域主催のイベント参加、クラスルームでの活動を行いながら、海の環境や障がい者の方の生活をより理解し、自分たちに何が出来るか具体的に考える機会としました。

 

①世界海洋の日

6月8日の世界海洋の日を祝うために、幼児部と小学部共にいくつかの活動を行いました。

・小学部が企画した、海をテーマとした「ゴールデンタイム」では、アワビの貝がらやイカの骨、リサイクルパッケージを使ったクラフトコーナー、トングを使った海岸掃除ごっこコーナー、絵本を制作する海の絵本製作コーナー、海の生き物ビンゴであそべるコーナーなど、幼児部と小学生が一緒に海の生き物や海の環境に親しめる時間を持ちました。

・小学生は、海の絶滅危惧種について調べ学習をしました。いつも身近に感じている生き物が近い将来いなくなることを想像して悲しい気持ちになったようです。なぜ生き物の種類が減っているのか、自分たちに何が出来るのか考えました。

・町のごみが海に行き着くことを知った子ども達。毎年参加している、地域コミュニティの掃除キャンペーンの大切さをより感じた様子で、小学部と幼児部合同でゴミを丁寧に拾いました。

・幼児部のアートの時間には紙でお魚の制作をしました。本物の魚の尻尾やひれ、目や口などに触れ、観察した後に、切り絵風に様々な色や柄のウロコを飾り付けました。

  

 

②国際障がい者デー

12月3日の国際障がい者デーを初めてお祝いしました。小学部、幼児部共に、積極的に活動に参加し、異なる障害について学び、困っていることはどんなことか、どんな風にみんなが協力して暮らしていけるか、など考える機会になりました。

・福祉機器を製作する会社を小学部が訪問しました。廊下にたくさんならんだ感謝状、個人のニーズに合わせた車いすや歩行器具を制作する様子、最新のロボット技術を使った足型作りの様子を見せて頂き、この業界が社会にどのように貢献しているか理解した様子でした。また、車いすの運転を体験して、普段のように歩いて移動するのとは違う難しさを体感しました。

・地域の社会福祉センターにて、老人体験キット(体に装着できるおもりや聴覚体験用のヘッドセット、杖等)、視覚障害者体験キット(点字本、点字器、白杖等)をお借りて、幼児部と小学部が様々な体験をしました。老人体験キットを使用し「(体が)重い!」などの感想を述べながら、実際に体感することで、障がいのある方やお年寄りの日常や困りごとを感じることが出来ました。

・視覚障がい者の方をお呼びして、小学生がお話しを伺いました。触って区切りを感じることが出来るオセロのボード、洋服などに当てると色の名前を言う道具、ペアのソックスをひとつにまとめる道具、点字の教科書などを見せて頂き、こんなものまであるんですね、と子ども達は驚きの様子を見せました。また、質問コーナーでは、どんなことが困りますか、どのように食事をしますか、盲導犬と歩いたことはありますか、点字を読めますか、などたくさんの質問をさせて頂きました。視覚障害のある方と初めて会ったという子が殆どで、直接お話を伺える大変貴重な体験となりました。

  

来年度の活動計画

ユネスコスクールとして、ユネスコ国際デーの祝いは子ども達の学びの機会となっています。来年度もこの記念日を通して更に学びを深める予定です。感染症の状況によって、ユネスコスクール1年目として他校との交流予定も立てて参ります。また、今年は大阪ユネスコチェアの先生方がスクールご視察にお越しになり、当校の異文化教育、環境教育のみならず、性教育についても有難いコメントを下さいました。来年度は、養護教員が中心となり、「同意」などのテーマを含む、低年齢、低学年からの包括的性教育も進めていきたいと思います。