2018年度活動報告
本年度の活動内容
生物多様性, 気候変動, エネルギー, 環境, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 減災・防災, 世界遺産・地域の文化財等, 健康, 食育
朝日丘小学校は、ユネスコスクールに承認されて8年目を迎えた。1、2年目は、主に社会科の学習にESD(持続発展教育)を位置付け、3年目からは、「知る」「育む」「為す」を3つの柱に、生活科や総合的な学習の時間を中心にESDに取り組んできた。本年度は、地域と共に生きる力の育成を目標として、地域を知り、地域の人と関わる学習に重点をおいた。
学習の具体として、1・2学年生活科の実践について紹介する。
① 1年生の活動の概要 「むかしのあそびをしよう」
本単元では、地域のお年寄りと昔の遊びを楽しむ活動を通して、身近なお年寄りへの尊敬・感謝の気持ちを高めたいと考えた。
そこで、学校にある昔の遊びの道具で遊ばせた後、「もっと上手になりたい」という児童の願いを受けて、児童の祖父母を「遊びの先生」として招き、「昔の遊び集会」を開いた。集会では、こま・お手玉・あやとり・剣玉・竹馬・竹とんぼの7種類の遊びに挑戦した。お年寄りに上達のこつを教えてもらいながら、夢中になって昔の遊びを楽しむ児童の姿や進んでお年寄りと関わる姿がみられた。
集会後、教えていただいたお年寄りにお礼の手紙を書いた。「上手だねってほめてくださってありがとう」「手の上でこまを回せるのがすごいですね」など、関わったお年寄りの優しさやすばらしさへの感動の言葉が多くみられた。
② 2年生の活動の概要 「朝日丘大すき たんけんたい(パート2)」
本単元では、自分たちが住む町を友達と協力して調べたり、探検したりする活動を通して、町の特徴やよさ、そこで暮らしたり働いたりしている人々の様子等に気付き、地域に愛着をもつ児童を育てたいと願い、実践に取り組んだ。
単元の導入では、「朝日丘の町散策マップ」を提示し、自分たちの町に関心をもたせた。同時に、1回目の探検後に、更に詳しく調べたい場所を決め、コースごとにグループで2回目の探検をし、終末には「すてき報告会」をすることを伝えた。このことにより、児童は、見通しをもつことができ、友達と協力して探検の計画を立てたり、インタビューの練習をしたりして意欲的に学習する姿がみられた。
「すてき報告会」では、探検での様子をグループで新聞やクイズ等にまとめ、友達や保護者に報告した。報告会を通して、自分たちの町には、頑張って働いている方や、地域のために尽くしている方がたくさんいらっしゃることを確認し合い、働くことのすばらしさや地域の人の優しさに気付くことができた。
来年度の活動計画
ESDの視点で、これまでの教育活動を見直し、次の3つを重点として指導に生かしていく。
ア 自立心、判断力、責任感等の人間性を育む道徳教育を重視する。
イ 人や社会、自然環境との関係性を認識し、「関わり」「つながり」を大切にした学習や活動をあらゆる教育の場に位置付ける。
ウ 教師と児童が共にユネスコスクールとESDの考え方を共有し、より深まりを求めて進む。
また、指導の重点を達成するために、「知る」「育む」「為す」べき内容として、「知る」ことにおいては、「環境・国際理解・防災・地域学習」に取り組み、「育む」ことにおいては、「命の大切さ」をベースに人との関わりを大切にする。「為す」ことにおいては、ESDパスポートを活用し、実践の喜びと継続の意欲をもたせていく。