2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

気候変動, エネルギー, 国際理解, 持続可能な生産と消費

本校は、「主体的に考え、地域に貢献できる意欲と知識をもった生徒の育成」を目標として、ESDを総合的な探究の時間の包括的な概念と捉え、ESDの実践を通して「社会人基礎力」の育成を目指している。社会人基礎力とは、将来の職業人(社会人)としての規範意識や倫理観を持つこと、技術の進展や環境の変化に対応できる柔軟な思考力を持つこと、そして各産業での知識や技術を持つことである。具体的には「自分と仲間」「自分たちと学校外(企業など)の人たち」「自分たちと自然」の3つのつながりを意識して活動し、生徒達は総合的な探究の時間(「ビジネス実践」と総称)においてこれらのつながりを意識しながら、①ビジネス実践基礎講座、②AKISHOP、③キッズビジネスタウン、④エコロジカルビジネス、のいずれかに所属し、「社会人基礎力」を身につけることが期待されている。

 

①ビジネス実践基礎講座

世の中の仕組みや商品開発・ビジネスマナーの基礎を学び、ビジネスに関する基礎知識を身につけるとともに、ESDやSDGsの理念を踏まえて、地域を活性化するためビジネスプランを作成し、発表した。

 

②地元企業との連携にかかわる学習(AKISHOP)

AKISHOPとは秋商(AKISHO)と店(SHOP)を組み合わせた名称であり、今年度は10月15日(土)に秋田駅前周辺を会場に開催された。学校全体を模擬会社とみなし、生徒達は、開発課、イベント課、CM課、広報課、地域貢献課に分かれ、「持続可能性」について意識しながら、地元企業と連携し、商品の企画・開発及び販売促進、接客や会計処理などのビジネス諸活動に従事した。

 

③金融教育にかかわる学習(キッズビジネスタウン)

高校生が模擬的に開設した街で、小学生に就業体験をさせる活動である。これは、本校生徒がビジネスや金融社会に関する知識を深めると同時に、それを小学生に伝えることでその知識を定着させ、さらに地域の小学生との連携やふれあいを通して「生きる力」を身につけることができる活動である。

 

④環境問題にかかわる学習(エコロジカルビジネス)

エコロジカル(生態系保全)とビジネス(商業・経済活動)を両立させた「持続可能な社会」の構築のために行動する力の育成を目標としている。今年度も外部講師を招いて環境保全や温暖化対策についてワークショップを行ったり、あきた次世代エネルギーパークを視察見学したりすることで、環境問題に対する意識を高めた。AKISHOPにおいては、資源の再利用を促進するという観点から、秋田杉の端材を活用したエコ箸作りやフリーマーケットを実施した。

来年度の活動計画

来年度においても、年間35時間の総合的な探究の時間を「ビジネス実践」にあてて、全校生徒と職員がこの活動に取り組む予定である。この実践学習の目標やねらいには、引き続きESDの主要概念である「つながり」や地球規模の視点を取り入れるとともに、SDGsの17の目標を学習活動のなかで意識していく予定である。