2021年度活動報告
本年度の活動内容
気候変動, エネルギー, 環境, 持続可能な生産と消費, その他の関連分野
本校は、「主体的に考え、地域に貢献できる意欲と知識をもった生徒の育成」を目標として、ESDを総合的な探究の時間の包括的な概念と捉え、ESDの実践を通して「社会人基礎力」の育成を目指している。社会人基礎力とは、将来の職業人(社会人)としての規範意識や倫理観を持つこと、技術の進展や環境の変化に対応した柔軟な思考力を持つこと、そして各産業での知識や技術を持つことである。具体的には「自分と仲間」「自分たちと学校外(企業など)の人たち」「自分たちと自然」の3つのつながりを意識して活動し、生徒達は総合的な探究の時間(「ビジネス実践」と総称)においてこれらのつながりを意識しながら、①ビジネス実践基礎講座、②AKISHOP、③キッズビジネスタウン、④エコロジカルビジネス、のいずれかに所属し、「社会人基礎力」を身につけることが期待されている。
①ビジネス実践基礎講座
世の中の仕組みや商品開発・ビジネスマナーの基礎を学び、ビジネスに関する基礎知識を身につけるとともに、ESDやSDGsについての基本的な理念を理解するための講座やワークショップを実施した。また、学校から出る古紙を再利用したトイレットペーパーのラッピングをデザインするなどの活動を行い、身近なところからSDGsを考える機会を設けた。
②地元企業との連携に係わる学習(AKISHOP)
AKISHOPとは秋商(AKISHO)と店(SHOP)を組み合わせた名称であり、今年度は10月16日(土)に秋田駅前周辺を会場に開催された。生徒達は、開発課、イベント課、CM課、広報課、地域貢献課に分かれて持続可能という面も意識しながら、地元企業と連携し、商品の企画・開発及び販売促進、接客や会計処理などのビジネス諸活動に従事した。
③金融教育に係わる学習(キッズビジネスタウン)
学校全体を模擬会社とみなし、小学生に就業体験をさせる活動である。これは、本校生徒がビジネスや金融社会に関する知識を得ると同時に、それを小学生に伝えることでその知識を定着させ、さらに地域の小学生との連携や、小学生とのふれあいを通して「生きる力」を身につけることができる活動であるが、今年度も昨年度に続いて新型コロナウィルス感染予防の観点から開催することができなかった。
④環境問題に係わる学習(エコロジカルビジネス)
エコロジカル(生態系保全)とビジネス(商業・経済活動)を両立させた「持続可能な社会」の構築のために行動する力の育成を目標としている。今年度も外部講師を招いて環境保全や温暖化対策についてワークショップを行ったり、あきた次世代エネルギーパークを視察見学したりすることで、環境問題に対する意識を高めた。また、学んだことを踏まえて、「秋田商業高校ができる環境保護マニュフェスト」を作成し、模擬投票を行った。AKISHOPでは、秋田杉の端材を活用したエコ箸作りやフリーマーケットを実施した。
来年度の活動計画
来年度においても、年間35時間の総合的な探究の時間を「ビジネス実践」にあてて、全校生徒と職員がこの活動に取り組む予定である。この実践学習の目標やねらいには、引き続きESDの主要概念である「つながり」や地球規模の視点が盛り込まれる予定である。