2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和

本校は,「本校で学んで良かったと思える教育の提供」を使命として,その追求を通じて(1)主体的な学びを促す教育の推進(2)グローバル教育の推進(3)地域の期待と信頼に応える教育の推進の三つの将来像を実現しようとしている。ESDはこの教育推進目標達成のための要として捉えている。具体的には、国際理解を中心として,①平和構築に係る活動②文化多様性の尊重に係る教育について学習を行った。

① 平和構築に係る活動 (米国大学生とのweb会議,英語紙芝居ボランティア,サマーセミナー)

米国ハバフォード大学・ブリンマー大学の学生の協力のもと,web会議システムを使用し「平和」について国際交流を行った。この発表はPeace Photo Projectという授業の一環で,本校生徒が生活の中で気づいた「平和」を感じるものを写真に撮り,米国の大学生に対して自分の考える平和の定義を説明するとともに,さらにグローバルな視点へと広げ意見を述べた。発表後は米国大学生から英語で質問を受け,それに対し本校生徒が協力して答えた。この活動を通じて「平和」への理解を深めるとともに,他国の「平和」に対する考え方を学ぶことができた。

なお,毎年8月6日に広島平和記念公園で実施している,近隣中学校との連携による英語紙芝居の朗読,8月下旬のサマーセミナーでの英語通訳ガイド体験は,新型コロナウイルス感染症の感染拡大により実施を見合わせた。

② 文化多様性の尊重に係る教育(国際交流、国際理解講演会)

姉妹校生徒や長期交換留学生による授業についても,新型コロナウイルス感染症の感染拡大により,留学生の受け入れが不可能となり今年度は実施できなかった。JICA中国での研修では,国際協力の現状やJICA の活動についての講義を受講した後,SDGs について,ワークショップを通して,楽しみながら理解を深めることができた。研修により,SDGsが身近なものに感じられ,自分たちの生活に関係があることが理解できた。またSDGs達成のため,限られたリソースを用いて解決するアイデアを出し合うなどの活動を通じて,持続可能な国際協力の在り方や国際協力への関心が高まるとともに,「今自分たちができること」を考えていくことの重要性を認識することができた。

来年度の活動計画

SDGsに係るスピーチ指導をホールスクールアプローチで行い、生徒一人一人が自らテーマを設定し、調査・研究し、英語でスピーチが発表できるよう指導していく。原稿を作成するにあたり、持続可能な開発に関する価値観を育てていくとともに、スピーチの発表を通してコミュニケーションを行う力を養っていく。特に国際科では、「平和」を探究テーマとして設定し、3年間をかけて様々な体験を通して考えを深める。

国際協力の現状を理解し、主体的に課題解決に取り組む力を涵養するため、JICAを訪問し、国際理解教室に参加する。海外での支援の体験談を聞くことで生徒の国際協力や異文化理解に対する関心を高める。

交換留学生や姉妹校留学生の受入れも継続して行い、多くの生徒と交流できるよう計画し多様性の尊重、非排他性といった持続可能な開発に関する価値観を涵養する。

地域や企業との連携を更に深めていくことで地域社会に貢献し、主体的に課題解決に取り組もうとする生徒の育成を目指す。