2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

エネルギー, 環境, 世界遺産・地域の文化財等, 福祉

本校は,ESDを現代社会の課題を自らの問題として,身近なところから課題解決に向けて取り組む,持続可能な社会を創造していく学習活動と捉えた。そして,「未来につなげよう!ふるさと赤崎!」を活動テーマとして,「赤崎のよさ」を伝え,次世代につなげていくことを目標とした。

具体的には,活動の場を地域に求め,①環境に係わる学習活動,②エネルギーに係わる学習活動,③地域の文化遺産に係わる学習活動,④健康・福祉に係わる学習活動を行った。

① 環境に係る学習活動「5年生 総合的な学習の時間『緑の回廊』」

社会科との関連を図り,森のよさを調べる学習を取り入れた。その後,環境局の方に「自分たちもどんぐりの木で森を作ってほしい」という話をしていただき,どんぐり拾いの活動につなげた。森を作るにはたくさんのどんぐりが必要なので,児童は意欲的にどんぐり拾いをしていた。集めたどんぐりで苗木作りを行った後,自分たちが育てたどんぐりの木が渡り鳥を誘導する緑の回廊になることを願って,苗木の世話を行った。

② エネルギーに係わる学習活動「6年生 総合的な学習の時間『エネルギーと環境』」

本単元は,第一部「現在の日本の発電の様子」,第二部「電気エネルギーを有効に使うために,自分たちにできること」の二部構成で学習を進めた。

また,第一部から第二部への移行をスムーズにするために,電源開発会社と連携し,節電の大切さを呼びかけてもらった。

第二部では,節電に効果がある方法を調べたり,グループで整理・分析をしたりして,節電に効果的な節電方法を考え,全校児童に発信していく予定である。

③ 地域の伝統文化,文化遺産に係わる学習活動「3年生 総合的な学習の時間『小石ちょうちん山笠を盛り上げよう』」

学習したことや体験を通して,地域を大切にし,伝統を守りたいという思いを込めて山笠を作成した。毎年、地域の「小石ちょうちん山笠祭り」で,自分たちで作った山笠をかつぎ,地域の方々と一緒になって祭りを盛り上げるのだが,本年度は,新型コロナウイルス感染症拡大のため祭りが中止となった。学習の過程で,地域の方に「小石ちょうちん山笠まつり」の歴史や祭囃子を教えていただき,地域の伝統文化を大切にしていきたいという思いを強くしていた。

④ 健康・福祉に係わる学習活動「4年生 総合的な学習の時間『赤崎小ふれあい大作戦』」

本単元は,地域に住む独り暮らしの高齢者の家を訪問したり,高齢者体験をしたりすることを通して,高齢者や高齢者を支えるボランティアの方の思いや願いの理解を深め,地域の一員として自分たちにできることを考えることをねらいとしている。「高齢者疑似体験」を取り入れることで,高齢者の体の不自由さを体感し,高齢者の立場に立った関わり方について考えることができるようにした。本年度は、新型コロナウイルス感染症の影響で,高齢者の家を訪問する活動ができなかったので,高齢者に絵手紙をかく活動を取り入れた。これらの活動を通して,児童は,高齢者と関わる楽しさや,これから自分たちにできることを考えることができた。

来年度の活動計画

本年度は,効果的な指導が行えるようにカリキュラムの見直しを行った。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で計画した実践の形を変えなければならなかったことが多々あった。令和3年度はこれを基に地域の特性を生かした実践を重ねていきたいと考えている。また,4年前より地域の社会福祉協議会の方の協力もあり,4年生が福祉を中心とした「赤崎小ふれあい大作戦」という単元を実践するようにしている。次年度も地域の方々と協力しながら引き続き実践を行っていきたい。

昨年度から,行政が森作りの計画を中止するため,上記に挙げた5年生の単元構成を少し変え,限りある資源を大切にしていこうという意識を高めることを中心に取り組んだ。次年度は,本年度の反省を生かしてよりよい実践ができるように準備を進めていきたい。