2022年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

減災・防災, エネルギー, 環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 平和, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育

本校は、「学びを創るESD~多様性に気付き、対話を通して高め合う児童の育成~」を校内の研究テーマとして、児童の主体性を生かした問題解決的な学習や体験的な学習の実現を目指して活動している。ESDで育成すべき資質能力は、生きる力の根幹を別の視点から表現したものである。本校では、ESDで育成すべき資質能力を「価値観」と「体系的な思考力」とし、そこに含まれている構成概念や問題解決の力を「生きる力」の中で位置づけた。生涯を通じて行われるESDの基盤として、小学校の段階では、持続可能な社会を構成するための「価値観」と「体系的な思考力・態度」の萌芽と伸長を促す教育活動を行うことが重要である。具体的には以下の取り組みを行っている。

① ESDカレンダーの共有
教育活動全体を俯瞰し「価値観」と「体系的な思考力」に視点を当てて整理した教科ごとの計画(カレンダー)について、生きる力と体系的な思考力を計画的かつ系統的に育成するために学年ごとに活用できるようにしている。

② 児童の実態から具体的な手立てを構築
学年ごとに児童の実態から、特に重視して育成したいESDで育むべき能力態度を選定し、日々の授業の中で具体的な手立てとして実践した。
例えば、低学年は「達成感をもたせるためのめあての言語化」、中学年は「考えの共通点や相違点を見つけるための伝え合う時間の設定」、高学年は「自分の考えを問い直し、社会とのつながりを意識させた振り返りの指導」といった内容である。

③ 各学年における体験活動の充実
低学年によるモルモットの飼育活動をはじめ、外部講師を招いての食育や地域の洗足池における稲づくり体験、さらには戦争体験者の講話や、キャリア教育と、充実した体験的な活動を行った。

④ 学区域中学校との連携
同一校区でユネスコスクールに加盟する大森第六中学校と連携し、資源回収や「”届けよう、服のチカラ”プロジェクト」に協力している。こうした取り組みや本校のESDを踏まえた授業実践がESDを基盤にSDGsの具体化を図る大森第六中学校が取り組んでいるルーブリックの基礎となり、さらに小中一貫教育を深めることができている。

来年度の活動計画

児童の実態をもとに、ESDで育むべき能力態度について具体的な手立てを講じた今年度を踏まえ、指導する側だけでなく、児童もESDの「価値観」と「体系的な思考力・態度」を意識した授業ができるように研究を進めていく。なお、大田区独自の教科となる「おおたの未来づくり」との関連を図りながら、SDGsをテーマにして教材の開発にも取り組んでいく。
・1学期 提案授業  2回 指導案検討及び講話
・2学期 提案授業  2回 指導案検討及び講話
・3学期 提案授業  2回 指導案検討及び講話
・成果と課題をまとめる