2020年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

海洋, 減災・防災, 環境, 文化多様性, 世界遺産・地域の文化財等, 国際理解, 人権, 持続可能な生産と消費, 健康, 食育

本校は、「国家及び社会の有為な形成者として、我が国の産業経済の発展に寄与し得る有能な職業人の育成に努める」を教育目標として、ESDの実践を通してグローバルな視野を持ち、積極的に情報発信のできる人材の育成を目指している。

具体的には、持続可能な生産と消費、地域社会との連携、国際理解を柱に、①ユネスコクラブの活動、②持続可能な生産と消費に係わる教育、③海洋に関わる活動を行った。

①ユネスコクラブの活動

地域の魅力発信コンテスト「観光甲子園2020」にエントリーし、全国から寄せられた150点余りの中から東海三県で唯一の決勝進出を果たし、決勝大会において「日本遺産部門」においてグランプリを獲得した。名古屋市緑区有松の古い町並みや伝統工芸「有松絞」を伝える「出会いまち 覗いてみたら あい模様」というタイトルの短編動画を作成した。何度も現地に足を運び撮影した動画をコンパクトに編集した。趣ある旧東海道沿いの風景を収録し、有松絞の工程や技法などをまとめ、完成した布が端切れに至るまで幅広く製品化されていることを紹介した。

②持続可能な生産と消費に係わる教育

課題研究の授業でSDGsを調べ、廃棄の削減が貧困や飢餓の問題解決に結びつくという発想から商品開発を行った。名古屋市で人気の紅茶専門店「えいこく屋」に協力してもらい、規格外の果物を原料にしたドライフルーツのお菓子の開発をした。クッキーやフィナンシェを試作していただき、担当者と一緒にSDGs関連商品として認知してもらうためのパッケージやラベルを試行錯誤した。最終目標としていた商品化に成功し、販売することができた。

③海洋に係わる活動

生徒会執行部を中心に、使用済みの使い捨てカイロを回収して水質浄化に協力する「使い捨てカイロ・プロジェクト」を企画した。使い捨てカイロに含まれる二価鉄に、植物プランクトンの育成による光合成の活性化、藻や海藻の育成促進、ヘドロの削減など、水質を浄化する効果があることを知り、全校生徒および職員から使用済み使い捨てカイロを回収する活動を行った。集まった約 kgの使用済み使い捨てカイロは、「Go Green Cube」という団体を通して水質浄化のために使われた。

来年度の活動計画

これまでに実施している活動は継続的に行っていく予定である。ユネスコクラブは、毎年新たな試みに取り組んでおり、学校内外の活動において情報発信の役割を担っている。今後もさらなる活躍を期待している。また、商業科目では商品開発を行っており、企業や地域社会と連携する絶好の機会となっている。今後とも積極的に取り組んでいきたい。課題研究や生徒会活動などの生徒主体の活動において、今年度のように新しい取り組みが出てくるよう促していく。

地域社会の発展や、持続可能な生産と消費など、商業高校ならではのアプローチで独自性を出していくよう様々な取り組みをしていきたい。