2018年度活動報告
本年度の活動内容
生物多様性, 環境, 国際理解, 平和, 人権, 世界遺産・地域の文化財等
当校は,グローバル化の進展に対応し,高い志をもって世界の人々と協働して新たな価値を創造することのできる人材を育てることを教育目標の1つとして掲げ,ESDの方法論を,「学習者基点の協働的で深い学び」であると捉え,その実践を通して,知・徳・体の全般にわたって高いレベルでバランスがとれた生徒の育成を図ってきた。
本年度は、課題発見・解決学習と異文化間協働活動の推進を柱に,①ハワイ修学旅行,②米国姉妹校(BCA校)訪問,③福島県立ふたば未来学園高等学校との交流,④「ひろしま湾さとうみ創生コミュニティ」への参加について報告する。
① ハワイ修学旅行(10月)
普通科普通は,オアフ島を研修地として,ハワイの自然・地理,歴史・文化,産業・社会,そして平和について学ぶ多様なプログラムを体験した。また,本校の姉妹校であるモアナルア高校を訪問し,授業参加やモアナルア高校生との対話,歌・ダンス・ゲーム等による交流を通して,日本の文化とハワイの文化の共通性と異質性に気付き,多面的・多角的な見方・考え方を身に付けることができた。
普通科理数コースは,ハワイ島を主たる研修地とし,マウナケア山での星空観察,世界遺産キラウェア火山での溶岩ハイキング,ハワイ観測所山麓施設やイミロア天文学センターの見学,HPA校との学校交流など,自然観察・体験を重視した本校オリジナルのプログラムで研修を行った。自然の雄大さ・荘厳さ・美しさを実感するとともに,自然現象の不思議さや自然の摂理の巧妙さに驚嘆し,科学的探究への興味・意欲を更に高めることができた。
② 米国姉妹校(BCA校)訪問(5月)
本校の姉妹校である,米国ニュージャージー州のBCA校(Bergan County Academies)を訪問し,国際交流や科学研究の分野における教育活動の成果の発表,授業参加,意見交換を行った。交流を通して,外国語による実践的コミュニケーション能力を高め,世界に向けて情報を発信することができる力を身に付けた。
③ 福島県立ふたば未来学園高等学校との交流(10月)
東日本大震災からの復興を目指し,その取組について学習を続けている福島県立ふたば未来学園高等学校の11名の生徒が来校し,本校の生徒とともに,西日本豪雨災害に見舞われた地域を訪れて被害の状況を見てNGOの方から話を聞いたり,被爆者である本校同窓生の体験談を聞いたり,地域が抱える課題についてグループで話し合ったりした。お互いの考えを共有したり,議論したりすることを通して協調性や課題発見・解決力を養うとともに,自分たちが主体となって未来を切り拓いていこうという気概を持つ良い機会となった。
④ 「ひろしま湾さとうみ創生コミュニティ」(国土交通省主催広島湾再生プロジェクト)に参加
今年度,本校は,広島湾に関わるさまざまな研究や活動をされている大学関係者や一般企業等の方々,一般の方々,国土交通省や広島県の職員の方々と一緒に,人々が豊かさを享受できる広島湾を実現するためのプロジェクトを進めている。高校生の立場から広島湾の未来を真摯に考え,積極的に意見を出し,自分たちのアイディアをどのような形で実行するかを話し合い,シートにまとめて発表した。このことを通じ,主体的・協働的・探究的な課題解決能力を身に付けることができた。
来年度の活動計画
グローバル化の進展に対応し,高い志をもって世界の人々と協働して新たな価値を創造することのできる人材を育てることを教育目標の一つとして掲げ,ESDの方法論を「学習者基点の主体的で協働的な深い学び」であるととらえ,その実践を通して,知・徳・体の全般にわたって高いレベルでバランスがとれた生徒の育成を図る。具体的には,課題発見・解決学習と異文化間協働活動の推進を柱に,①課題研究成果発表会,②ハワイ修学旅行,③米国姉妹校との交流(モアナルア高校訪問,BCA校受入),④広島湾さとうみ創世コミュニティ[国土交通省]への参画(ユネスコ部)等に取り組む。