2018年度活動報告

本年度の活動内容

活動分野

生物多様性, 環境, 国際理解, 持続可能な生産と消費, 世界遺産・地域の文化財等, 食育, 貧困, グローバル・シチズンシップ教育(GCED), その他の関連分野

 本校は2017年度にユネスコスクールとなった。学校目標は『ともに拓く』~なかよく・かしこく・たくましく~。今までの教育活動をESDの視点で捉え直し、「つむぎ合い」を中心にすえて取り組んできた。

具体的には、①「縄文科」学習、②子ども服回収の活動、③「全校つむぎ合い講座」の講演、④書き損じはがき集めに係わる活動を行った。

①「縄文科」学習

  茅野市は、二体の国宝土偶が出土している。そこで、市内全小中学校で「縄文科」学習に取り組んでいる。

  本校では3学年で、『火を使っていた』という点から班ごとに火起こしに取り組んだ。火を着けることは簡単ではないこと、協力や協働なくしては着けられないことについて体感した。

  5学年はキャンプ学習の際に火起こしをしたり、尖石縄文考古館で縄文人の生活について学んだりした。

②子ども服回収の活動

  ユネスコスクール全国大会でファーストリテイリングの“届けよう、服のチカラ”プロジェクトを知った。「世界のために、何かできることをしたい」という願いをもった5年1組の児童に、子ども服回収について出張授業をしていただいた。全校に呼びかけるとともに、幼稚園や保育園、公共施設や習い事先にもお願いをし、5000枚近い服が集まった。「難民の人たちを笑顔にしたい」という思いが活動の原動力となり、力を合わせると大きなことがなせることがわかった。そして、自分が活動したことが世界につながっていることを実感した。

③「全校つむぎ合い講座」の講演

  茅野市の姉妹都市である台湾高雄市の中学との交流について、永明中学の先生や生徒から講演をしていただいた。言語として多くの言葉を使っていることや日本との関係が深いことを知り、身近な外国を知る機会にもなった。

④書き損じはがき集めに係わる活動

  回収ボックスを昇降口に置き、2月初旬まで書き損じはがきを回収する。世界には公的教育を受けられない小学生がいる事実を知り、自分ができることから行動に移す姿を育めた。

来年度の活動計画

 全学年が縄文科の学習を通して、縄文土器や土偶に興味をもったり、どんな暮らしをしていたのか思いを馳せたりする。知恵を働かせ、協力して生活していた素晴らしさを体験を通して学ぶ。

 ESDの理念や「接続可能な開発目標(SDGs)」を職員に周知し、学習活動や行事のねらいを角度づけしていく。具体的には、学年別指導計画をSDGsの視点がねらいとなっているものを、シンボルマークで示す。また、各教科横断的なつながりを付け加え、ESDカレンダーとする。

 今年度、5学年の一学級で取り組んできたファーストリテイリング “届けよう、服のチカラ”プロジェクトについて、継続して申請し取り組みを拡げていきたい。

 ユネスコ協会の取り組みとして行っている書き損じはがき回収に引き続き協力していく。