2018年度活動報告
本年度の活動内容
環境, 平和, 人権, 福祉, 世界遺産・地域の文化財等, 健康, その他の関連分野
当校は平成22年度に、ユネスコスクールの認定を受け、環境や伝統・文化、福祉を主要テーマとして生活科や総合的な学習の時間を中心とした持続発展教育の実践に取り組んでいる。自分たちの身の回りの自然や歴史・環境・人材など、地域とのつながりの中から、調べて分かったことやかなえたことを互いに聴き合い。自分の考えを深めることをねらいとして活動に取り組んでいる。
①伝統や文化に係わる学習
3年生 人がつながるまち金沢
金沢は、全国の中でも和菓子の消費量が多く、和菓子で有名な街であることを知ったことをきっかけに、調べ学習を進めていった。その結果、和菓子は、季節や行事に応じて食べられていることや加賀藩藩主前田家がお茶文化を勧め、盛んになったことから、人々の生活に根付いていったことなどが分かった。実際に、和菓子工場を見学したり、和菓子職人から和菓子作りを学ぶ体験をしたりしたことから、職人さんの技術やこだわりについても学ぶことができた。
4年生 語り継ごう わたしたちのふるさと
長坂に受け継がれてきたものとして、六地蔵や孝子義子の碑について、本などから調べることで、今もなお、地域の方から大切に受け継がれているのには理由があることを確認することができた。長坂に伝わる踊り「あさんがえし」については、地域の保存会の方から振り付けだけでなく、その意味や由来について教えていただき、運動会では全校で踊った。。
長坂用水の学習では、当時の用水を作った人々の苦労や努力、工夫について学習した。また、用水作りに使用する道具に触れ、使わせてもらうこともできた。金沢の偉人については、ふるさと偉人館の見学を通して、一人一人調べたい人物を決めた。調べたことを画用紙などにまとめ、地域や他学年に向けて学習の成果を発表することができた。
① 環境に係わる学習
5年生 わたしたちの米作り・野菜作り体験
「環境」についていろいろなところで取り上げられているが、自分たちが住んでいる長坂の環境について今まで考えたことがなかった。そこで、米や野菜の栽培を通して環境問題を考えることとした。米作りについては」、JAに協力を依頼し、バケツで稲を栽培した。また、加賀野菜である、打木甘栗赤皮カボチャと加賀太キュウリを栽培した。収穫後は、サバイバルご飯体験、野菜は調理して収穫祭を行った。環境と成長の関係をまとめ、保護者や地域に発信した。
③福祉に係わる学習
6年生 ひびきあう~今、自分にできること~
「自分たちの暮らす長坂のまちは、くらしやすいだろうか?」という問いから学習に入った。児童達は遊ぶところが多く、山側環状線もあって便利で暮らしやすいと答えた。しかし、「お年寄りや障害のある人たちはどうかな?」と問うと、答えに悩んでいる様子が見られた。そこで、全ての人が今より暮らしやすいまちになるように自分にできることを考えることを目標に、『福祉』についての学習を始めた。
お年寄りや障害のある人たちの気持ちを少しでも理解するために、様々な擬似体験を行った。また校下にある介護老人保健施設の職員の方と利用者の方との交流や車いすバスケットボールの選手との交流も行った。
交流や体験を通して自分が興味をもったことについてさらに調べ学習を行い、体に不自由があっても、道具や設備の工夫次第で自分たちと同じように生活ができることや、同じようにスポーツを楽しむことができることを知った。そして、それを基に自分たちにできることは何かについて一人一人、深く考えることができた。
来年度の活動計画
今年度の活動を基にふり返りを行い、課題から全体計画、学年ごとのカリキュラムの見直し・作成を行う。平成31年度も、低学年は「生活科」、中・高学年は「総合的な学習の時間」を基本として学習を行っていく。学習内容は、今年度に引き続き「伝統・文化」「歴史」「環境」「福祉」をテーマに行う。ただし、社会や地域の変化にも対応して具体的な内容を変更していく場合もある。活動を発信する場として、31年度も「長坂台コミュニテイー」の開催を予定している。