2023年度活動報告
本年度の活動内容
環境, 世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等, 国際理解, 人権, 福祉, 持続可能な生産と消費, 健康
※南砺市立五箇山学舎は、南砺市立上平小学校と南砺市立平中学校が統合し、令和8年度に開校しました。
(旧)南砺市立上平小学校
本校は、「故郷を愛し、心豊かにたくましく生きる子供の育成」を学校教育目標としており、ユネスコ漉くールが重点的に取り組む2つの分野を通して持続可能な開発および持続可能なライフスタイルの力の育成に取り組んだ。
「世界遺産・無形文化遺産・地域の文化財等」の分野において、3、4年生が校区内にある世界遺産「五箇山合掌造り集落」について学習した。五箇山合掌造り集落の屋根になっている茅は、五箇山での自給率が5割ほどとなっている。不足分は、県外産の茅を取り寄せたり、ススキを代用したりしている。このままの自給率が続けば、五箇山合掌造り集落の真正性を保つことが難しいと考えられる。その事実を教材とし、「五箇山で取れる茅を増やすために自分ができること」を考える学習を行った。子供たちは大好きな五箇山が今後も在り続けてほしいという願いから熱心に学習に取り組み、自分にできることを考えて、地域の森林組合や保護者に発表し、助言をもらいながら、今後の具体的な活動の見通しをもった。
「持続可能な生産と消費」の分野において、5、6年生が五箇山の特産である和紙の学習を行った。本校では、卒業生自身が自分の卒業証書を和紙漉きをして製作している。今年度、子供たちの願いから、和紙の原料である楮から和紙漉きまで一連の流れを体験した。子供たちは、楮を育てる中で、五箇山和紙の後継者問題があることを知り、危機感を抱いた。そして、五箇山和紙の伝統が今後も受け継がれてほしいと考え、五箇山和紙の魅力を近隣の大学生に発信することでこの問題を解決しようとした。子供たちは五箇山和紙の持続可能な生産体制を考えるとともに、和紙を使う魅力を感じ、改めて故郷のよさに気付た。
また、「国際理解」の分野において、学習してきた五箇山和紙の魅力についてマレーシアの小学校との交流で伝える共に、互いの文化を学び合った。
今後も地域の伝統文化や特産をきっかけとした学習活動を展開することで、持続可能な社会を実現する担い手を育てていきたい。
(旧)南砺市立平中学校
2022年1月~2023年2月:チャレンジ期間、2023年8月~:キャンディデート校
本校は「郷土に誇りをもち 心豊かに たくましく 学び続ける生徒の育成」を学校教育目標としている。地域の伝統文化である民謡を通して交流することや、持続可能な地域づくりの実現に向けて、自分たちにできることを考えて実践している。また、がん教育等からESDに関わる学びを通して、人権意識を高めることを目標に活動に取り組んでいる。
① 地域の伝統文化の継承と交流
地域の伝統芸能を継承しておられる方々を講師に招き、地域の文化である五箇山民謡(麦屋節、こきりこ等)を学び、発信する活動を行っている。地域の文化に触れ、文化を継承していく活動を通して、持続可能なふるさとの姿はどうあるべきかについて追究している。
2023年9月の第3学年の修学旅行では、訪問先の京都で民謡(唄、踊り)を披露して地域の伝統文化を発信し、現地の方々と交流の機会をもった。また、2023年9月、11月には、市内や県内の中学生と交流し、互いの民謡を披露し合ったり、教え合ったりする活動を行った。発信する活動や交流を通して、生徒は地域の文化のよさを再認識し、自分たちの民謡に誇りをもつことにつながった。また、他地域の文化を尊重する意識も高まった。

<他校と民謡の交流をしている様子> <京都で「ささら」の使い方を教える様子>
② 持続可能な地域づくりについて考える活動
第2学年は、23年2月に総合的な学習の時間で自分たちが住む地域を魅力的にするためにはどうすればよいかを考え、市長へアイディアを提案する「市長への提言」を行った。地域を実際に歩いたり、地域の方に助言をもらったりする活動を経て、自分たちが楽しみながら地域のよさをさらに生かす活動を行っていくことが、持続可能な地域をつくることにつながると考え、アイディアを練り上げていった。「市長への提言」後、地域の方の協力により、合掌造りの屋根へのプロジェクションマッピングや、地域の特産物の赤かぶのキャラクターを取り入れたのぼり旗の作成等が実現した。これらの活動は新聞にも掲載され、生徒たちのアイディアが五箇山地域のPRに貢献した。

<赤かぶのキャラクターが入ったのぼり旗の披露の様子>
③ 「がん教育」から人権について考える活動
第1学年は、「がん教育」でがんへの理解を深める活動の一つとして「がん俳句」を作る活動を行っている。2023年9月には、元国立がんセンター総長の垣添忠夫氏を講師に招き、がんの仕組み等を教えていただいた。また、現代俳句協会理事の堀田季何さんに俳句作りについて講義をしていただいた。今後は、がん俳句の鑑賞を通して、健康と命の大切さについて学びを深めていく。

<垣添氏のがんの仕組みの説明を聞く様子>
来年度の活動計画
(旧)南砺市立上平小学校
本校はいくつかの教科でA年度・B年度の内容を設定し、低・中・高で多様な分野の学習に取り組んでいる。来年度は以下の内容を中心に、ESDに関わる学びを続けていく。
・低学年 植物の観察や栽培についての学習、地域の人やものと関わる学習
・中学年 地域の昔の生活についての学習、民謡の継承
・高学年 地域の活性化に関わる取組についての学習、地域の食文化についての学習、民謡の継承
(旧)南砺市立平中学校
今年度に引き続き、地域の方を講師に招いて民謡学習を行う。また、来年度は、マレーシアの学校とオンラインでつなぎ、食と健康をテーマにしてがん教育に引き続き取り組んでいく。
生徒会活動の委員会において、SDGsとの関連を意識しながら持続可能な地域・社会をつくる一員としての活動に取り組んでいく。また、総合的な学習と各教科の活動の関連カレンダーや、各種教育とSDGsとの関連カレンダーを作成し、それぞれの活動とESDとのつながりを深めて活動していく。
