2018年度活動報告
本年度の活動内容
エネルギー, 環境, 福祉, 健康, その他の関連分野
本校は、校区にある「ひと・もの・こと」とのつながりを大切にしてESDの実践を2つの柱で行っている。1つ目は「福祉・ボランティア」に係る活動(SDGs3、11)である。校区にある様々な史跡と出会い、地域の人達と出会い、校区のよさや地域の人達の頑張りに目を向けることで、これまで見過ごしてきた自分たちの住んでいる地域のよさを発見し、自分自身の地域との関わりを見つめ直すことを目標とした。2つ目は「読書活動」に係る活動(SDGs4)である。なかまや家庭、地域とつなぐ様々な読書活動を行うことで読書に親しむ子どもを育成し、家庭や地域の教育力を向上させる質の高い教育を目標とした。
① 「福祉・ボランティア」に係る活動(SDGs3、11)
○5年総合学習「倉永ふるさと再発見」
この学習では、校区にある史跡の由来をGTから聞き、実際にGTとともに巡り、校区には様々な史跡があり、それらの素晴らしさに気づいた。その後、縦割りグループで校区の史跡を巡る「倉永スタンプラリー」を行い、地域の人や5年生児童が史跡の歴史を縦割りグループの人達に説明した。
○6年総合学習「倉永スマイルプロジェクト」
この学習では、校区や学校の課題について調べ、地域の人達と協力して、自分たちの校区や学校を住みやすいところにする活動を考え、一人暮らしの高齢者の方々の自宅を地域と人たちとまわり、お手紙やカレンダーを渡す活動を行った。これらの取組を通して、子ども達は、自分たちの住んでいる地域に誇りを持つきっかけとなり、町の発展に尽力している人々から学び、ともによりよい地域にするには多くの人達と協働することが大事だということに気付いた。
② 「読書活動」に係る活動(SDGs4)
「仲間とつなぐ読書活動」では、全学年で縦割りペア読書、家族読書の日便りづくりに取り組んだ。「地域とつなぐ読書活動」では、保護者・朗読ボランティアの読み聞かせ、中学生、高校生による読み聞かせ、本校図書委員による公民館や高齢者施設での読み聞かせに取り組んだ。「郷土とつなぐ読書活動」では、5年生が総合学習「絵本作家内田麟太郎に学ぼう」に取り組んだ。
○「読書活動」に係る活動
「なかまとつなぐ読書活動」では、1年生と6年生、2年生と5年生、3年生と4年生の児童がペアとなり、学期に一回朝の時間に上の学年の児童が下の学年の児童に読み聞かせを行った。
○「家庭とつなぐ読書活動」では、毎月第一土曜・日曜は「家族読書の日」を設定し、親子で読書を楽しむ日とした。読んだ本の感想を親子それぞれが親子読書カードに書き、月曜日に提出をしてもらった。その後、集約したカードをもとに「家族読書の日便り」を作成し、全校児童に配布した。
○「地域とつなぐ読書活動」では、保護者の読み聞かせと読み聞かせボランティア「朗読座」の読み聞かせを毎月一回行った。また、校区にある甘木中学校と明光学園の高等部、ありあけ新世高校の生徒の読み聞かせも行った。
○「郷土 大牟田とつなぐ読書活動」では、5年総合学習「絵本作家 内田麟太郎先生に学ぼう」を行った。内田麟太郎先生の絵本にふれ、先生の作品の魅力を気づき、先生のエッセイを読み、知人の方の話を聞く中で自分なりに絵本に込められた先生の思いや願いを考えた。学習の終わりにはわかったことを模造紙にまとめ、それを学校内に掲示した。
これらの取組を通して、読書に親しむ子どもが増え、家族読書便りの保護者のコメントの質も向上してきている。様々な読書活動は家庭や地域の教育力を向上に効果を上げている。
来年度の活動計画
来年度も「福祉・ボランティア」に係る活動(SDGs3、11)や「読書活動」係る活動(SDGs4)にしっかりと取り組んでいく。特に、地域へのESDの発信をさらに進めていこうと考えている。その他、本校は長年、図書館教育を推進し、校区にある甘木中学校と明光学園の高等部、ありあけ新世高校の生徒の読み聞かせ「地域とつなぐ読書活動」は本校の教育の特色の一つである。小・中・高の連携がしっかりと根付いているので、環境や地域遺産などをテーマにした学習等を小・中・高連携で進める計画である。例えば、ペットボトルキャップ回収を明光学園高等部と協働して今年度から行っているので、その回収活動で「環境」をテーマにした学習を高校生と行っていきたいと考えている。
その他、新学習指導要領のキーワードとなっている「社会に開かれた教育課程」を目指して、ストーリーマップ(学習指導計画)の見直しを行い、家庭や地域と協働する学習内容を創っていく。「主体的対話的で深い学び」を目指して、授業の改善に取り組んでいく。このような取組を通して、SDGs3、4,11の目標達成に向けて努力していきたい。